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セイノーHD、新規荷主獲得や運行効率化で増収増益

2022年5月13日 (金)

財務・人事セイノーホールディングス(HD)が13日発表した2022年3月期連結決算は、売上高が前期比2.6%増の6076億5700万円、営業利益が12.2%増の275億4500万円、経常利益が9.1%増の302億6900万円、親会社株主に帰属する当期純利益が3.6%増の172億5500万円で、3期ぶりの増収増益となった。

輸送事業は、売上高が前期比2.8%増の4532億5300万円、営業利益が14.9%増の211億700万円で増収増益だった。

グループが持つ全国輸配送網などを基盤に他社の物流リソースも活用することで、最適なサービスを紹介・提案する物流コンシェルジュサービス「Ippo」(イッポ)の提供を開始。輸送事業の中核会社である西濃運輸は、プランナーの増員による営業体制の強化を図り適正運賃収受を進めるとともに、貨物の量やサイズに見合った最適な輸送モードを提案する「セイノー輸送なびPro(プロ)」や、顧客情報を一元管理する「顧客カルテシステム」の活用により、新規荷主の獲得や出荷継続率の向上につなげるなど取扱貨物量の確保に注力した。

一方で、路線便の運行効率化や仕分け・積み込み業務の効率化による生産性向上策も推進。取扱貨物量に応じた費用の最適化を行うことで、安定した利益の確保につなげた。さらに、3往復目となる混載ブロックトレイン「カンガルーライナーTF60」を東京貨物ターミナル駅・東福山駅間で運行を始めるなど、二酸化炭素排出削減やトラックドライバー不足の緩和、就労環境の改善にも努めた。

拠点展開では、西濃運輸の印西物流倉庫(千葉県)や龍ケ崎支店(茨城県)の新設、相模原支店(神奈川県)や名古屋西支店(愛知県)の移転、さらにセイノースーパーエクスプレスの八日市営業所(滋賀県)の移転、濃飛西濃運輸の各務原川島物流センター(岐阜県)の新設に取り組むなど、ロジスティクスインフラの増強による収益の拡大を図った。

2023年3月期の連結業績は、売上高6203億円、営業利益314億3000万円、経常利益344億3000万円、親会社株主に帰属する当期純利益217億円で増収増益を予想している。