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バース予約から出荷まで自動化、強みは巧みな提案力

関西物流展で明らかになるCEC「LogiPull」の新機能

2022年6月14日 (火)

話題トラックバース予約管理システム「LogiPull」(ロジプル)を提供するシーイーシー(CEC)は、大阪市住之江区のインテックス大阪で6月22日から3日間開催される「第3回関西物流展」に参加する。出展ブースでは、トラックバース予約管理システムや搬送ロボット、WMS(倉庫管理システム)を統合管理する「WES」(倉庫運用管理システム)を初めて披露する。

トラックバース予約システムは「ドライバー不足問題の緩和」や「トラック待機問題の解消」への対策として、国土交通省からも導入が推進されている実情にある。待ったなしの課題になりつつあるとはいえ、「拠点運営サイドの大きな利益向上にはつながりにくいのでは」との懸念から、導入が進まない企業も少なくない。

さらに、多くのトラックバース予約システムは、運送側の都合で好きな時間に予約を入れられてしまうという課題も抱えている。荷物を用意する倉庫側の事情が考慮されないのは、困りものだ。

▲関西物流展で初めて披露する「WES」(倉庫運用管理システム)のイメージ(クリックで拡大)

シーイーシーの今井氏はこれまでトラックバース予約システムが抱えてきた課題についてこう話す。「早い者勝ちで荷物の積卸しをするルールだったのが、『予約制になるだけでは意味がない』との声をいただくこともありました。でも真の課題は『さばける荷物の効率を上げていかなければならない、でも人を増やせないというジレンマをどう解決するか』なのであり、求められるのは自動化の仕組みでした」。入出荷時間が集中する問題については、トラックバース予約システム単体で効果が出たものの、すでにそのフェーズではない。むしろ、次に進むために技術的な進化も伴ってきているタイミングだと感じている。

足元の課題解決から総合的な効率化へ、シーイーシーの巧みな提案力

シーイーシーが提案するソリューションは、トラックバース予約システムを通じた足元の課題解決から始まり、物流現場の総合的な効率化に向けた機能を拡大していくのが特徴だ。今回の関西物流展では、トラックバース予約管理システムと搬送ロボット、WMS(倉庫管理システム)を統合管理する「WES」(倉庫運用管理システム)を初めて披露する。

▲シーイーシーの今井氏

今井氏は「ロボットやマテハン機器の制御と在庫情報を連携させるという点では、一般的なWESと同じですが、そこにトラックバース管理が付帯しているのがLogiPullのWESの特徴です。運送から出荷までの流れをつなげるイメージです」と明かす。

入出荷に伴う庫内作業からトラックの積卸しまでの流れを実務と情報の両面で一気通貫に管理することで、入出荷現場のさらなる効率化が見えてきそうだ。

そもそもシーイーシーの「LogiPull」は今までも、運送側の予約に対する制御ができたり、車両の誘導ができたり、あるいは構内に入る車両を認証するためのゲートを設置できたりと顧客の要望に合わせたカスタマイズ制が顧客に高く評価されている。

「デジタルでデータが取れて、システムと連携できるフィールドになってきた」ことを訴求する機会になる関西物流展

すでにZMP社のAGV CarriRoシリーズと連携している例があり、マテハンやWMSのベンダーからの連携相談、数年後の人手不足に向けて事前に手を打とうとする不動産ディベロッパーなど、感度の高い顧客から問い合わせを受けているという。時代の先駆けを走るのか、それとも後からついていくのか。今まさに、その過渡期を迎えているとも言えるだろう。

(イメージ)

最後に、関西物流展の来場者に訴えたいポイントを聞いてみた。「庫内で荷造りや検品の自動化が進んできている中で、バース周りもDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進んでいます。つまりデジタルでデータが取れて、システムと連携できるフィールドになってきたんだよ、と皆様にまずは認知いただきたいと思っています」(今井氏)

EC(電子商取引)の進展により、物量が増加するニーズに応えていくために、物流企業の進化は避けられない。次なる一手として、一気通貫を目指すのであればシーイーシー以外に選択肢は少ない。関西物流展は「問い合わせをする」ハードルを限りなく下げる好機でもある。会場で今までの事例を含めた運用の話だけでも聞いてみれば、今後の道しるべになること間違いなし、だ。

シーイーシーの関西物流展特集出展情報はこちら
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