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日本郵船系の比商船大学で2年半ぶり卒業式

2022年6月9日 (木)

ロジスティクス日本郵船はこのほど、フィリピンのマニラ近郊で同社が共同運営する商船大学「NYK-TDG MARITIME ACADEMY」(NYK-TDGマリタイム・アカデミー、NTMA)が新型コロナウイルス感染症が流行する前の2019年11月以来、2年半ぶりに卒業式を開催したと発表した。

▲集合写真の撮影時の様子(出所:日本郵船)

卒業式は6月7日に開催し、第10期の学生134人の卒業を1年半遅れで祝った。NTMAではコロナ禍により乗船訓練に多大な影響を受けたため、全てのカリキュラムを20年11月に終了していた。

式典には、日本郵船の長沢仁志社長や共同運営の相手であるTDGのJ・ロベルトC・デルガド会長が出席。来賓として日本の越川和彦フィリピン特命全権大使や同国海事産業庁のロバート・A・エンペドラド長官らも出席した。長沢社長は同大学を卒業した先輩たちがコロナ禍で活躍したことを紹介し、「次は卒業生の皆さんが主役となって活躍する番です」と激励した。

NTMAは07年に開校し、ことしで創立15周年を迎える。当初から独自の奨学金制度を設け、大学への進学が困難な家庭環境の学生に就学の道を開いている。卒業後のフィリピンの海技国家試験の高い合格率を維持し、日本の国土交通省の機関承認制度でも海外で初めて船員教育機関校として認定を受けるなど、商船学校として高い評価を得ている。

11年9月卒業の第1期生から今回の第10期生までの累計卒業者数は1252人に達し、多くが日本郵船グループの運航船で航海士または機関士となり、陸上業務でも日本、シンガポール、豪州などの同社の重要拠点で活躍している。