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茨城のSBSフレック倉庫火災、消火活動が難航

2022年7月1日 (金)

国内SBSグループのSBSフレック(東京都新宿区)の物流施設「阿見第二物流センター」(茨城県阿見町)で6月30日に発生した火災は、消火活動が難航し、20時間以上が経過した1日18時現在、鎮火に至っていない。外部からの放水では限界があり、消防は別の手段を検討している。天井に穴を開けて消火隊員を建物内に突入させるとの情報もある。また、消防などによると、この火事で工事関係の男性1人がのどの痛みを訴えて病院で手当を受けた。

この火事は、6月30日18時50分ごろに出火した。同施設は延床面積7314平方メートルと大規模で、稲敷広域消防本部が一時は15台の消防車を出動させて消火活動にあたっているが、内部の燃焼は収まらず、建物から煙が上がり続けている。

▲消防による消火作業が続く阿見第二物流センター(茨城県阿見町、7月1日14時ごろ撮影)

警察・消防などによると、消火活動が難航しているのは、建物内に煙が充満して隊員が内部に立ち入れないことと、冷凍・冷蔵倉庫の特徴である壁の断熱材が外部からの放水による冷却を阻んでいるためという。断熱材はウレタン製で外壁と内壁の間に挟まるように設置されており、高い断熱性能が消火に際しては裏目に出ている。消防によると、その断熱材付近から煙が上がっている模様だ。

同消防本部は「消火活動は長期になる見込みで、鎮火の時期は見通せない」としている。天井からの突入も、消火隊員の安全を確保した上で慎重に判断するとみられる。

SBSホールディングスとSBSフレックは1日、今回の火災に関し、「近隣住民や関係者の皆様には、多大なるご迷惑・ご心配をお掛けしましたことを、心よりお詫び申し上げます」と発表した。影響を受けている荷物の輸送に関しては、代替拠点を含めて各取引先と対応を協議中という。