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安田倉庫、スワップボディコンテナ輸送の実証実験

2022年7月13日 (水)

ロジスティクス安田倉庫は13日、グループの安田運輸(横浜市神奈川区)と業務提携先である中央倉庫とともに、国内初の冷蔵温度帯におけるスワップボディコンテナ輸送の実証実験を行ったと発表した。日本トレクス(愛知県豊川市)とフジトランスポート(奈良市)も参加した

今回の実証実験は、ことし5月に横浜市で開催された「ジャパントラックショー2022」で日本トレクスが展示した「スワップ冷凍フラットパネルバンボデー」を活用。安田倉庫の守屋町営業所とコネクトエリア浜松、中央倉庫の京都PDセンターを中継場所として、コンテナを交換しながら中継輸送を行った。コンテナはシャシーを切り離しての冷凍機運転が可能であることから、冷蔵温度帯での中継輸送を実施した。

▲実証実験の概要(クリックで拡大、出所:安田倉庫)

スワップボディコンテナ車両は車体と荷台を分離することができるほか、分離中に荷役作業の実施も可能だ。自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する「物流の2024年問題」を見据えて、スワップボディコンテナ車両の導入は待機時間減少による残業時間の削減や中継輸送による日帰り運行の実現、さらに荷役分離による女性ドライバー活用や労務環境改善による定着率の向上などの効果も期待される。

また荷役分離によりドライバーが輸送業務に集中できるため、輸送品質の向上や輸送の安全が確保される。さらに中継輸送はトラックの走行距離や待機時間のアイドリングが削減されCO2排出量を抑える効果も見込めることから、サステナビリティの観点でも導入促進が待たれている。

▲茨木営業所でのコンテナ脱着作業の様子

今回の実証実験は、コンテナを活用してGDP(医薬品の適正流通基準)に準拠した温度マッピングにて安田運輸の横浜営業所から安田倉庫の茨木営業所までの冷蔵温度帯での中継輸送を実施。コンテナは冷凍・冷蔵機能だけでなく温調機能も有しており、マイナス25度からプラス25度の庫内温度を実現できることから、冬期や寒冷地といった低温度環境下における設定温度帯での輸送も可能だ。

安田倉庫は今回の実証実験を契機として、さらに付加価値の高いソリューションを提供する一方で、多様化する社会課題に取り組むためにパートナー企業との協創も含めたDX(デジタルトランスフォーメーション)をいっそう加速していく。