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羽田至近の新拠点、物流・製造業への実装後押し

半導体のDMP、東京にロボティクス実演拠点開設

2026年7月24日 (金)

拠点・施設半導体・AI(人工知能)技術を手がけるディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)は24日、東京流通センター(東京都大田区)内に自律走行搬送ロボット(AMR)などの実機デモ拠点「東京ロボティクス・イノベーションセンター(TRIC)ショールーム」を開所し、メディア向け発表会を開いた。

▲新拠点「東京ロボティクス・イノベーションセンター(TRIC)ショールーム」入口

画像処理技術から物流ロボットへ

DMPは2002年、GPU(画像処理半導体)の開発専業メーカーとして創業し、「Making the Image Intelligent」(画像を知能化し、現実世界を動かす)を掲げる半導体・AI企業だ。任天堂3DSやデジタルカメラ各社への技術ライセンスを経て、2010年代にはビジョンAI(画像認識AI)に注力。現在はその技術を応用し、AIでロボットを動かす「フィジカルAI」領域へ事業を広げている。TRIC開所は、この技術を物流・製造現場をはじめとする産業分野に実装していくための拠点と位置づけられる。

▲冒頭挨拶するディジタルメディアプロフェッショナル代表取締役会長兼社長CEO 山本達夫氏

海外視察がきっかけの新拠点

TRICは、AMRや自律走行フォークリフト(AGF)の実機デモを通じ、顧客・パートナー企業との共同検証やトレーニングを行う場だ。代表取締役会長兼社長CEOの山本達夫氏は「(海外視察の際)海外トップクラスのロボティクスベンダーは、実機を使って顧客と実証実験をしながら体験的な提案をしているということがわかり、当社もそのような取り組みをしたいというのが発端だった」と経緯を語った。DMPがFA(ファクトリーオートメーション)事業に本格参入したのは1年前。祖業の半導体・IPライセンス事業に続く新たな収益の柱として、ロボティクス領域の育成を急ぐ。

▲ショールーム内部、歴代製品を並べた展示エリア(ヒストリーパネル・製品展示エリア)

羽田近接、東京流通センターに開設

会場の東京流通センターは東京モノレール「流通センター駅」に近接し、羽田空港へのアクセスも良好だ。山本氏は「羽田空港に近いという地の利を生かし、国内外の顧客・パートナーとの連携をスピーディーに展開していく」と述べた。

中心となる提案はAMR・AGFソリューションだ。AMRの「頭脳」にあたるコントローラーや車両を手がけるSEER Robotics、モーターのKinco、LiDARセンサーのHinsonといったパートナー製品とDMP独自の開発キットを組み合わせて提供する。展示車両は、物流現場で主流のジャッキアップ型AMR(300キロ-1.5トン対応)や、製造現場の「通い箱」を自動化するフォークリフトタイプなど4種類。いずれも磁気テープを敷設しない最新方式で、レイアウト変更の容易さと障害物への自動対応を両立する。複数台を渋滞なく同期運用するフリートコントロールシステムは、システム上最大200台、実際の現場では50台程度の運用を想定する。

▲ショールーム中央で行われた実機デモ(AMR・AGF実機デモ、複数台が同時稼働)東京ロボティクス・イノベーションセンター所長の吉行功司氏が解説

この日の質疑応答では、AMR・AGF事業の主要ターゲットは物流業と製造業だとの説明があった。日本のAMR・AGV分野は技術面で中国等に後れを取っている実情があり、コストと性能の両立が普及のカギになるという。TRICは完全予約制で運営し、顧客の目的に応じてデモ内容をカスタマイズする。導入実績としては、国内大手自動車メーカーへの採用が2025年時点で決定しており、2027年に30台規模のシステム稼働を予定している。透明物体や微小部品の認識に強みを持つ3Dマシンビジョン「Cambrianビジョンシステム」も国内自動車メーカー等への導入が進み、インドideaForge社と共同開発するドローンの日本市場投入も準備中だ。

完成車両とカスタムの両立が強み

また、質疑を通じてDMPの差別化の考え方も明らかになった。同社の強みは、顧客が独自開発した車両とDMPの完成車両を同一のフリート制御システムで混在稼働できる点にある(車両の「頭脳」にあたるコントローラーが同一系統である場合に限る)。多くのロボットメーカーは競争力の源泉であるコントローラーを外部に開放せず、完成車両の販売にとどまるため顧客独自の車両には対応できない。DMPは完成車両とオリジナル車両を組み合わせるハイブリッドな提案を独自の強みとして打ち出す。物流・製造現場では既製品だけでは対応しきれない工程が少なくなく、現場ごとの柔軟な対応こそが差別化の核になるという。TRICを軸にこの強みを国内の物流・製造業に広げつつ、羽田空港近接という立地を生かして海外パートナーとの連携も加速させ、物流現場の省人化・自動化ニーズに応えていく考えだ。

■ 東京ロボティクス・イノベーションセンター(TRIC)ショールーム概要
名称:DMP 東京ロボティクス・イノベーションセンター ショールーム
住所:東京都大田区平和島6-1-1 東京流通センター センタービル6F
URL:https://www.dmprof.com/ja/dmp-tric/

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