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商船三井、風況の適時把握による海上航行を実証

2022年7月29日 (金)

▲ドップラー・ライダー(出所:商船三井)

ロジスティクス商船三井とメトロウェザー(京都府宇治市)は28日、メトロウェザーのドップラー・ライダーを商船三井保有の実証船に搭載し、船舶が遠方の風況をリアルタイムに把握しながら海上航行する実証実験に世界で初めて成功したと発表した。

メトロウェザーのドップラー・ライダーは、空気中に浮遊する微細な「ちり」に人体に無害な赤外線レーダーを照射して反射波を受信することで、周囲半径15キロ圏内の風向きや風速を3次元で測定できる。

実験では、商船三井が風力と水素で航行する究極のゼロエミッション船「ウインドハンタープロジェクト」の実証試験で用いた小型ヨットを実証船として使用。長崎県大村湾で、航行中の実証船周囲半径15キロ圏内の3次元空間のリアルタイム風況測定に成功した。

航行船舶上のドップラー・ライダーによる風況計測は航行域周辺に発生している風を直接計測し可視化できる点が特徴であり、一般的に用いられている衛星データによる風況予測よりも正確な予測が可能だ。メトロウェザーのドップラー・ライダーは小型ながら遠距離の計測が可能なことから、船舶への搭載が容易で安全航行にも貢献する技術として期待されている。