日立オートとクラリオンが公道で自動走行実験

調査・データ日立オートモティブシステムズは9日、茨城県ひたちなか市の常陸那珂有料道路で、日立グループのクラリオンと共同開発した自動走行システムの走行実証試験を実施する、と発表した。

日立オートモティブシステムズが公道で走行実証試験を行うのは初めて。2015年8月に、茨城県がロボットの実用化などに取り組む事業者を支援する「いばらき近未来技術実証推進事業（ロボット実証試験）」として採択され、県の支援を受けて2月22日から26日まで実施する。

今回の実験は高速道路上で、走行車両の周囲360度を検知するセンサーフュージョンと高精度地図から得られる路上立体物の情報を組み合わせ、実験車両が周辺車両や車線を認識しながら先導車や車線を追従する自動単一車線走行と車線変更を行う。天候や時刻、日照状況など複数の異なる条件下で実証試験データを収集する。

センサーフュージョンは、前方を両眼で捕らえるステレオカメラだけでなく、車両の前方と後方、左右の両側方に搭載した4つの単眼カメラからなるクラリオンの「サラウンドアイ」と、左右の前側方と後側方に搭載した4つのミリ波レーダーで構成。

実験車両が全方位をシームレスに検知できるこのセンシングシステムに高精度地図情報を融合させた広範囲な周辺情報に基に、実験車両がエンジン、ステアリング、ブレーキによる加速、操舵、制動を電子コントロールユニットで自動的に統合制御し、高速道路で加速・操舵・制動のうち複数の操作を車両が行う「自動運転レベル2」に相当する自動走行を実証する。

■全方位センシングのイメージ

■実験車両の自動走行イメージ