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NXHDの2Q、国際貨物伸び営業利益39.8%増

2022年8月10日 (水)

財務・人事NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)が10日発表した2022年1―6月期連結決算(2022年12月期第2四半期累計決算)は、売上高が1兆2989億3200万円(参考値で前年同期比16.1%増)、本業のもうけである営業利益が677億3500万円(39.8%増)、経常利益が716億8300万円(40.9%増)、最終利益が946億6400万円(3.5倍)となった。

同社は持株会社制への移行に伴って決算期を変更したため前年同期比較を正式には公表していないが、決算説明会資料の中でプロフォーマベース(一定の仮定に基づく見積もり)の参考値を示している。

発表によると、半導体・部品不足による自動車産業の低迷や、昨年の農産物不作の影響などで国内では荷動きに力強さが欠け、海外でもウクライナ情勢や中国上海地区のロックダウン(都市封鎖)、物価高などの影響で荷動きが鈍化の面が見られた。そうした中でも、航空運送、海上運送を中心とした国際貨物の輸送需要を取り込み、海上運賃の高止まりもあって、各事業とも概ね好調に推移した。

燃料高が18億円利益を圧縮したが、円安で売上高が281億円、営業利益は17億円押し上げられた。ウクライナ情勢は、国際物流の滞りなどで3億円の減収要因となったが、利益ベースでは国内で緊急支援物資の取り扱いがあったことなどから3000万円の増益要因となった。新型コロナウイルス禍に関しては、行動制限の緩和と経済活動の再開で悪影響がいくぶん剥離し、106億円分増収に、45億円分増益に繋がった。

東京・汐留の旧本社ビルなどの固定資産売却益678億円を特別利益に計上し、最終利益は大幅な増益となった。

同社は22年12月期通期の業績について、5月時点の予想値を上方修正した。売上高は2兆6000億円(従来予想は2兆5500億円)、営業利益は1200億円(1100億円)、経常利益は1250億円(1120億円)、最終利益は1250億円(1160億円)とした。