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物流支援「統合サーバー」PLiBOT提案/国際物流展

2022年9月16日 (金)

▲PLiBOTが統合サーバーを訴求した出展ブース

話題大林組が本年8月26日付で設立した、自律作業ロボットと統合制御プラットフォームを提供する新会社「PLiBOT」(プライボット、東京都葛飾区)。「国際物流総合展2022」の会場ブースでは、AMR(自律走行型搬送ロボット)をはじめとした先進機器と既存のWMS(倉庫管理システム)など各種システムや装置を統合サーバー「PLiBOT」で接続して一括制御・管理する仕組みを訴求した。

大林組は建設現場で物資搬送に従事する作業員の業務を支援する取り組みとして、ロボットの導入を進めている。こうした取り組みの一環として、工事現場の過酷な環境下で稼働できるAMRなどのロボットを仮設エレベーターと連携させるシステムを2020年に開発。搬送業務の効率化・省人化を実証した。

大林組はこうした実績を踏まえて、建設現場での搬送支援システムを他の業界にも展開する構想を発案。タフな環境下でのロボットを活用した搬送支援を実現できる領域として着目したのが、物流だった。

▲ブースで滑らかな駆動を披露したパレット搬送機器

AMRの頭脳であるナビゲーションシステムで世界最大のシェアを誇るスイスのBlueBotics(ブルーボティックス)とパートナー契約を締結。同社のナビゲーションシステムを搭載したAMRと、エレベーターなど各種建物設備を連携して制御できるよう改良した統合サーバーがPLiBOTだ。

この統合サーバーを活用して物流現場の問題解決策を提案する取り組みを推進するプライボットは、「人とロボットが協働する持続可能な社会の実現」をミッションに掲げる。ブルーボティックスをはじめとする国内外のパートナー企業と連携。AMRを中心とした搬送支援を主軸に、清掃など現場における搬送以外の業務の効率化を促す取り組みも展開する。

▲物流現場を支援するパートナー企業のロボット。既存設備とのスムーズな連携を提案できるのがPLiBOTの強みだ

統合サーバーPLiBOTの強みは、AMRや既存設備の種類に応じて、資材の搬送だけでなく清掃や場内監視なども一括で管理できることにある。最新鋭のAMRを豊富にそろえることで、より幅広い問題解決策を提案できる利点があるからだ。

プライボットはこうした物流現場の抱える多様な課題の解決に向けた取り組みとして、パートナー企業のさらなる開拓を進めるとともに、ロボットの保守や物流DX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルティングなど事業領域の拡張を図っていく。

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