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飯野海運、ケミカルタンカー好調で通期上方修正

2022年11月4日 (金)

財務・人事飯野海運は4日、2023年3月期連結業績予想を上方修正すると発表した。8月2日に公表した前回予想数値について、売上高を1230億円から1380億円、営業利益を118億円から147億円、経常利益を121億円から162億円、最終利益を141億円から186億円にそれぞれ引き上げた。

ドライバルク船の市況は軟化する見込みであるものの、主にケミカルタンカーが高い水準で推移していることに加えて、為替が対米ドルで円安に推移していることも踏まえて、通期で業績が予想を上回ると判断した。今期における連結業績の上方修正は8月2日に次いで2回目。

飯野海運は4日、2023年3月期第2四半期累計連結決算も発表。売上高は前年同期比43.9%増の704億7400万円、営業利益は5.8倍の104億8200万円、経常利益は7.7倍の118億3500万円、最終利益は3.5倍の144億2100万円で増収増益だった。

外航海運業は、期初は低調だった大型原油タンカーが7月以降に好調に転じた。ケミカルタンカーはロシアによるウクライナ侵攻によってアジアや米国、中東から欧州へのおう盛な輸送需要を背景に需給が引き締まった。LPG船は、北米産の輸出増やパナマでの滞船による需給の引き締まりなどを背景に堅調。LNG船はウクライナ情勢による欧州への輸送需要の増加や冬場の需要期に備えた船腹確保の動きの活発化で、高水準に推移した。

ドライバルク船は米国をはじめとした金融政策による経済活動の減速や新型コロナウイルス感染拡大への対応を継続する中国発着の荷動きの減少で、依然として高い水準にはあるものの全体的に軟化傾向だった。

内航・近海海運業は、内航ガス輸送で産業用LPGの安定的なプラント間輸送需要に支えられて堅調に推移。民生用LPGは、7月以降の新型コロナ感染再拡大による観光需要の落ち込みが響いて輸送需要が低調だった。近海ガス輸送は安定的なLPG輸送需要を背景に、主力とするアジア域では堅調を維持した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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