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関東運輸局、45フィートコンテナ輸送の実証実験結果を公表

2010年10月8日 (金)

行政・団体関東運輸局は8日、京浜港物流高度化推進協議会が9月25日に実施した、45フィートコンテナの国内走行・荷役実証実験の様子を公表した。

 

実証実験では、川崎港コンテナターミナル背後の東扇島総合物流拠点地区に立地する山九首都圏物流センター付近の公道で走行、同物流センターで荷役を行い、ドライバーや荷役作業員の作業性などを検証した。実験には、トレーラが伸縮することにより様々なサイズのコンテナを積載し輸送することができるマルチトレーラを使用。国内には45フィートコンテナに適合するトレーラが存在しないため、海外製のマルチトレーラを使った。

 

実験の結果、運転操作性については、公道では40フィートトレーラと比べてコンテナの肩の出やトレーラ後方の振り出しが大きくなることに注意が必要、としながらも、全体的には「特に問題はなく安全に走行可能と考えられる」と結論。キャブバックの間隔が狭いことによるブレーキホースの絡まりが懸念されたが、実走では特段の支障はなかったことから、問題なしとした。

 

物流倉庫内での運転操作についても、同様の注意が必要と指摘しつつ、ランプ部・トラックバース部ともに大きな問題はなく安全に走行可能、とした。45フィートマルチトレーラの最後輪から後端までの距離が40フィートトレーラに比べて長いため、倉庫出口から公道に出る際、トレーラ後方バンパーが路面と接触することがあったが、倉庫などへの出入の際は、低速で走行することや、エアサスペンションで車高を上げることなどで対応は可能とした。

 

フォークリフトによる貨物の積降作業では、40フィートトレーラとの問題はないものの、トラクタのエンジン停止時などの車高自整機能が働かない際は「トラックバースとの高低差に変動が生じる可能性がある」ことを確認。コンテナターミナルでの荷役性については、45フィートマルチトレーラ側のコンテナ据付け位置の視認が難しいため、時間を要した。

 

今後は京浜港臨海部、コンテナターミナル間の走行・荷役実証実験を実施し、45フィートコンテナ輸送、マルチトレーラ活用の有効性の検証を続けていく。