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JR貨物調べ、10年上期輸送動向、猛暑で季節商品の荷動き旺盛

2010年10月14日 (木)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)がまとめた2010年上半期の輸送動向は、7月に広島・山口地区で記録的な大雨による輸送障害が発生するなど、自然災害に起因する輸送障害が多発し、高速貨499本、専貨6本が運休となった。前年上期は、高速貨357本、専貨2本が運休。

 

荷動きは、前年、景気低迷の影響を大きく受けた輸出産業など製造業の生産回復に加え、記録的な猛暑の影響により季節商品の発送が旺盛となったことから、全体を通して前年を上回って推移した。

 

コンテナ貨物は、農産品・青果物、積合せ貨物が前年を下回ったものの、自動車部品、化学工業品、紙・パルプなどが前年を上回り、全体では前年比5.2%増となった。自動車部品、化学工業品、紙・パルプなどは前年の生産調整の反動により増送。また、家電・情報機器は、メーカー各社のモーダルシフトの取組みの進展に加え、猛暑によりエアコンなどの出荷が好調となり大幅に増送となった。

 

一方、農産品・青果物は、主に北海道地区の野菜類が春先の天候不順、夏場の大雨・高温のため生育不良となり、大幅に減送となった。

 

車扱貨物は、セメント・石灰石が前年を下回ったものの、石油が前年を上回り、全体では前年比0.4%増となった。石油は、4月に気温が低めに推移したことにより灯油の出荷が旺盛となったほか、夏場の猛暑の影響により自動車向けの揮発油・軽油が増送となった。セメント・石灰石は一部荷主の輸送中止により減送となった。