ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日本郵船・曽我社長「未来への価値共創、自分事に」

2023年4月4日 (火)

▲入社式の様子(出所:日本郵船)

ロジスティクス日本郵船の曽我貴也社長が3日行われた同社入社式で訓示を行った。新卒採用社員59人(陸上職36人、海上職23人)、キャリア採用社員3人が入社した。

曽我社長は、同社が1885年に創業して以来、幾多の困難に直面しながらも今日まで繁栄してきた理由として「その時々の社会からの要請に応えてきた結果だ」と変化への対応力を強調。

2030年に向けて策定したビジョンの実現に向け、「皆さんも必ず内容を確認して、自分事(ごと)としてください」と、自覚を促した。

■入社式挨拶

皆さん、こんにちは。日本郵船社長の曽我です。本日62人の皆さんが日本郵船に入社し、新たに我々の仲間に加わりました。まずは日本郵船グループ3万5000人(外国人船員を含めると5万2000人)を代表して、皆さんを心より歓迎したいと思います。入社おめでとうございます。

日本郵船の創業は1885年で、今年で138周年を迎えます。その長い航海は決して順風満帆なものではなく、幾多の困難に直面してきました。最大の苦難の一つは第2次世界大戦です。この大戦で当社は172隻、102万トンの船舶と社員5312人の尊い命を失いました。さらに終戦後は戦時補償も受けられない非常に厳しい環境下での再出発を余儀なくされました。ほかにも、1985年のプラザ合意以降の急激な円高、2008年のリーマンショック、11年の東日本大震災、最近では新型コロナウイルス感染症拡大、と枚挙にいとまがありません。

それでも日本郵船グループが今日も存在し、繫栄を続けてこられたのは、その時々の社会からの要請に応えてきたからです。明治時代には日本の国際的地位向上と近代化のため外航航路を切り開き、戦後においては日本の復興と高度経済成長を貿易面で支え、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大やロシア・ウクライナ情勢による混乱の際も、「物流を止めない」を合言葉に、エネルギー、医療物資や生活必需品を世界中に届け、人々のライフラインを守ってきました。

それこそが、「Bringing value to life.」という当社グループのミッションであり、存在意義であり、社会的使命です。それは今後も変わることはありません。

今年の3月に23年度から4年間の中期経営計画「Sail Green, Drive Transformation 2026 – A Passion for Planetary Wellbeing -」を発表しました。ここでは、「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創する」という2030年に向けたビジョンを掲げ、この実現を目的とした26年度までの4年間の行動計画を始動させます。皆さんも必ず内容を確認して、自分事としてください。

最後になりますが、これまで皆さんを支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを決して忘れずに、熱い気持ちで元気に働いてほしいと思います。私も社長1年目です。一緒に頑張っていきましょう。

曽我貴也社長