調査・データ名古屋商工会議所は12日、中東情勢の緊迫化が地域企業に与える影響に関する調査結果を公表した。調査では76.4%の企業が事業活動への影響を受けていると回答し、石油化学製品の不足や価格高騰が製造業、建設業、運輸業を中心に広がっている実態が明らかになった。コスト上昇は価格転嫁や賃上げにも影響を及ぼしている。
調査は5月12日から29日にかけてインターネットで実施し、1446社から回答を得た。全体の32.2%は「大きな影響がある」と回答しており、業種別では運輸業が96.5%、製造業が88.3%、建設業が87.5%と高い水準となった。
運輸業では原油や燃料の調達難と価格上昇が大きな課題となっている。製造業や建設業では、シンナーや塗料、潤滑油など石油化学由来製品の不足や価格高騰の影響が広がっている。
調査によると、影響を受けている企業のうち65.5%が「入手可能量の減少」、52.1%が「納期の遅れ」、29.7%が「調達の停止」を経験している。また92.7%が仕入れ価格の上昇に直面していると回答した。特に石油化学由来の原材料・部材・商品が大きな影響を受けており、価格面では2割以上の値上がりが発生しているとの回答も多かった。
企業の対応策としては価格転嫁が最も多く、影響を受けた企業の68.9%が実施している。しかし、コスト上昇分を十分に転嫁できていない企業が目立つ。価格転嫁率が5割未満と回答した企業は59.2%に達した。
こうした状況は賃上げにも影響を及ぼしている。賃上げを実施または実施予定とした企業は59.2%となり、前回調査の71.0%から11.8ポイント低下した。
名古屋商工会議所は、資材不足や納期遅延、調達停止など供給面の問題が深刻化していると分析している。石油化学由来製品は幅広い工程で使用されるため、一部資材の不足が生産や工事全体の停滞につながる可能性があるとしている。また、中小企業ほど必要な資材を確保しにくい状況がみられ、資金繰り支援や正確な情報提供へのニーズが高まっているとしている。
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