サービス・商品ヴァレオ(フランス)は12日、パッシブ先進二相ループヒートパイプ(LHP)冷却ソリューションを手がけるカリオス(ベルギー)と、モビリティーやコンピューティング分野向けのスタンドアロン型チップ冷却ソリューションの開発・量産に向けた基本合意書(MOU)を締結したと発表した。自動車の電動化やAI(人工知能)の普及に伴い高まる熱管理需要に対応し、次世代のパッシブ二相冷却システムの実用化を目指す。
両社が開発するのは、カリオスのループヒートパイプ技術とヴァレオの熱システムエンジニアリングおよび製造技術を組み合わせたスタンドアロン型のパッシブ二相冷却システム。ポンプなどの駆動部品を必要とせず、高い熱流束に対応しながら、効率性、コンパクト性、信頼性を高める。

▲ヴァレオとCalyosによる基本合意書(MoU)調印式(出所:ヴァレオ)
モビリティー分野では、車載充電器(OBC)やインバーター、「x-in-1」統合パワーエレクトロニクス向けの冷却用途を想定する。コンパクトなプラグアンドプレイ型システムとして、エネルギー消費の削減と車両冷却アーキテクチャの簡素化に貢献する。また、ソフトウエア・ディファインド・ビークル(SDV)の進展に伴い高性能化するコンピューティングコントローラー向けの冷却ソリューションとしても展開する。
データセンター向けでは、AIの普及に伴うチップやラックの高発熱化に対応する。共同開発する二相パッシブチップ冷却ソリューションは、ダイレクト・トゥ・チップ冷却に対応しながら、ラック内の各サーバーへ後付け可能なスタンドアロン型ユニットとして利用できる。施設全体のインフラを刷新することなく冷却性能を向上させられる点が特徴だ。

(出所:ヴァレオ)
また、駆動液ポンプを使用しない構造によりメンテナンス負荷を低減するほか、低誘電体流体圧の採用によって従来の水冷方式と比べて漏えいリスクを抑えるとしている。
ヴァレオは2025年売上高209億ユーロ、29か国に149か所の生産拠点、59か所の研究開発センター、19か所の物流プラットフォームを展開。両社は今後、モビリティー、データセンター分野における熱管理課題に対応する高効率な冷却ソリューションの開発と実用化を進める。
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