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ロジスティードがGMP対応の文書記録管理システムを導入、23年度中に全国展開へ

物流領域でも医薬品文書の改ざん防止が可能に

2023年4月25日 (火)

メディカルロジスティード(4月に日立物流から改称)は25日、医薬品の製造管理及び品質管理基準(GMP)に対応する文書記録管理システムを導入したと発表した。製薬メーカーは製造段階で文書記録の「改ざん」などを防ぐ、こうした仕組みの導入に努めてきたが、物流段階にはメーカーの管理やコントロールが及ばなかった。ロジスティードは同社が請け負う医薬品物流全体に対して文書記録管理システムを導入したことで、今後は物流領域を含む幅広い医薬品サプライチェーンで流通の適正化に取り組むことが可能になる。

同社が導入した文書記録管理システムは日立産業制御ソリューションが開発した「HITQUAA」(ヒットキュア)で、物流事業者がこの仕組みを導入したのは初めて。日立産業制御ソリューション製のソリューションサービス以外でも、物流事業者がGMPに対応する文書記録管理システムを導入する事例は珍しい。

▲「HITQUAA」の概要(出所:ロジスティード)

同社は一部の拠点で3月からトライアルを開始し、運用が可能であることを確かめた上で、4月に本格的な導入を決定。2023年度中に医薬品物流サービスを手がける全国の拠点に展開することを決めた。

物流領域で文書記録管理システムを導入することにより、医薬品の流通過程で品質低下リスクを防ぐとともに、「患者の安全を確保するためにデータインテグリティへの対応を強化」(ロジスティード)できるようになる。これまでの紙ベースの管理手法では難しかった厳格な管理と承認作業の効率、医薬品流通の安全性と信頼性を高めることができる。

具体的には、ユーザー操作のシステム制御、改ざんや誤操作による文書消失の防止、文書の原本性の確保、電子署名機能や電子記録の監査証跡機能など、厚生労働省が定める指針に対応した厳格な管理が実現する。また、紙のコストや保管スペースが削減され、保存管理が効率的になるという利点もある。

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LOGISTICS TODAY編集部
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