ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

「高水準」運輸業の物価高倒産8件、TSR調べ

2023年5月12日 (金)

▲産業別物価高倒産の割合(クリックして拡大、出所:TSR)

調査・データ東京商工リサーチ(TSR)は11日、2023年の物価高による倒産は49件で、前年同月の21件より2.3倍に増加したと発表した。

物価高倒産の49件を産業別に見ると、製造業が12件と最も多く、次いで建設業(11件)、運輸業(8件)、小売業(5件)と、円安やウクライナ情勢などによる、原材料・穀物・エネルギー価格の高騰による影響が大きい業種が目立つ。

破産の形態別では、消滅型の破産が43件で全体の9割弱を占める。他には、取引停止処分(5件)、民事再生法(1件)だった。企業の従業員別に見ると、10人未満(36件)が全体の7割を占め、10人以上20人未満(10件)、50人以上300人未満(2件)。規模が小さい企業ほど物価価格の影響を受けやすい結果となった。

TSRが4月に実施した「コスト上昇・価格転嫁に関するアンケート調査」では、原油と原材料価格の高騰により調達コストが上昇した企業は87.7%に達した。さらに、「価格上昇分を販売価格に転嫁できているか」との問いには「全く転嫁できていない」が42.2%だった。

物価高に加えて、コロナ禍の資金繰り支援策の副作用で過剰債務に陥っている企業は少なくない。TSRによると「新たな資金調達が難しく、事業継続が困難な企業が破産を選択するケースが増えてる」という。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com