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日本ゼオン、カーボンナノチューブのサンプル製造開始

2012年11月6日 (火)

産業・一般日本ゼオンは6日、産業技術総合研究所(産総研)の量産実証プラントを活用し、カーボンナノチューブのサンプル製造を開始した、と発表した。スーパーグロース法で得られる高品位なカーボンナノチューブのサンプル提供を実施する。

電気、熱伝導性、機械強度に優れるカーボンナノチューブは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトを通じ、高性能キャパシタ、高機能ゴム材料、高熱導電材料などの革新的材料、デバイスの可能性が示唆されつつあり、産業への応用が期待されている。

日本ゼオンは、NEDOのカーボンナノチューブキャパシタ開発プロジェクトを通じ、2004年に産総研畠博士らが見出した革新的な単層カーボンナノチューブの合成法「スーパーグロース法」を基盤としたカーボンナノチューブの量産技術開発を進め、11年には量産実証プラントの建設・運転・サンプル提供による技術普及を産総研と共同で進めていた。

今回、日本ゼオンは、産総研の量産実証プラントを活用し、スーパーグロース法で得られる高品位なカーボンナノチューブのサンプル製造を実施、来年1月をメドに、カーボンナノチューブのサンプル提供を計画している。

スーパーグロース法で得られるカーボンナノチューブは、他のカーボンナノチューブと比較して、高いアスペクト比、高純度、高比表面積といった特長を持つため、これまでにない機能や特徴を持つ新機能性材料、次世代デバイスなどへの応用が期待され、今後需要が急拡大するとみられている。