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青果物流通DXの検証開始、エア・ウォーターなど

2023年11月16日 (木)

フード産業ガスメーカーのエア・ウォーターは16日、物流子会社のエア・ウォーター物流(札幌市豊平区)、同じく子会社で農産物を手がける北海道エア・ウォーター・アグリ(札幌市中央区)、食品卸のデリカフーズ、青果物卸のベジテック(川崎市宮前区)とともに設立した「青果物流通におけるDX導入推進協議会」が農林水産省に認定されたと発表した。11月からは青果物流通におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)導入の推進による効率化、トレーサビリティーによる付加価値向上を目的とした効果検証を開始する。

エア・ウォーターはことし2月、ベジテックとの資本業務提携、デリカフーズホールディングスへの出資など3社協業体制を構築しており、生産から小売までの青果物サプライチェーン効率化に向けた検証を始める。今回は入出荷検品におけるDX導入効果を検証し、入集荷データの一括デジタル化、データ照合にかかる人数や時間の削減、エラー判定時の対応にかかる時間の削減などにつなげる。

検証では、現在は紙やエクセルデータで行われている、産地や入出荷拠点での検品やデータ作成業務について、産地で出荷用の段ボール箱や鉄コンテナに日時、場所、品目などが記録されたRFIDタグを取り付け、その後の入出荷拠点でもRFIDを活用することで、これまで手作業で行っていたデータ入力作業の大幅な効率化、省人化を図るというもの。また、サプライチェーンのトレーサビリティーを可能にし、出荷量、生産地などの情報を消費者に対して迅速に開示できる環境を整備するとともに、事故品の発生の際は迅速な回収に努めるなど、消費者の不安や健康被害の拡大を抑制することを目指す。

▲システム連携イメージ(クリックで拡大、出所:エア・ウォーター)

RFIDを使って検品などの作業時間を削減することで30%以上の経費削減が目標。また、トレーサビリティーにより事故品の特定や出荷停止、商品回収にかかる時間を30%以上削減することを目標とする。検証は北海道旭川市や千歳市、東京都足立区、川崎市で行い、2024年3月までに検証結果を取りまとめる。

▲検証による作業時間の削減想定(クリックで拡大)

デリカフーズ、協業と資金調達で青果物物流強化

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