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あらゆる面で機能性を進化、新型フォークNew QuaPro-Bで物流課題対応

住友ナコフォークがlift upする「物流現場の価値」

2023年12月26日 (火)

話題住友ナコフォークリフト(愛知県大府市)は、12月1日から、庫内、製造現場作業に適した小型クラスの電動型カウンターフォークリフト「New QuaPro-B(新型クアプロ-B)シリーズ」の販売を開始した。

これは、2013年に販売を開始した、同社の主力機種となっている電動カウンター型フォークリフトQuaPro-B(旧型クアプロ-B)シリーズをモデルチェンジしたものであり、24年問題を直前に控えたタイミングでの市場投入には、満を持しての新型車両発表にかける意気込みを感じさせる。

▲「New QuaPro-B(新型クアプロ-B)シリーズ」

物流課題である荷役現場の効率化に、新型クアプロ-Bがどのように貢献するのか。その機能性と開発コンセプトから紐解いてみる。

新型電動カウンターフォークリフト「New QuaPro-B」、3つの強み

新型クアプロ-Bシリーズの特色は、「SMART DESIGN(スマート・デザイン)」「HIGH EFFIENCY(ハイ・エフィシェンシー)」、そして「SAFETY(セーフティ)」の3点に集約される。

まず目を引くのは、安全な前方視界を確保し、オペレーターの乗降のしやすさや居住性、操縦性など、使う人の立場で細かい部分までの実現で見直した「スマート・デザイン」だろう。カウルの高さやディスプレイ配置から根本的に見直し、モーターなど周辺機器を再配置するなど、前方の視認性にこだわるとともに、運転席の足元スペースも大きく拡張するなど、オペレーター目線での改善を実現。これまで、設計上改変が難しく、乗降時の邪魔となっていたバッテリーカバー形状に関しても、乗降時の負荷が少ない業界初となる形状へと進化しており、オペレーターの疲労軽減や腰痛などの労災リスクの低減にも貢献する、ユーザー目線のデザインとなっている。


▲旧型車(左)と比べ、ディスプレイ配置などを見直すことで前方の視認性を向上

「ハイ・エフィシェンシー=高効率化」を実現するのは、まだカウンター式バッテリーフォークリフトでは採用事例が少ない「IPMモーター」の搭載である。従来のフォークリフトで一般的に使用されている誘導電動タイプ(誘導モーター)ではなく、住友重機械工業と住友ナコフォークリフトで共同開発したメンテナンスフリーの高効率IPMモーターを採用したことで、ドライブモーターの電力消費を従来機より10%削減することが可能となっている。また、高効率モーターが実現するスムーズでストレスのない操作感や走行性能は、オペレーターの作業も快適にアシストしてくれる。

▲IPMモーター

さらに、オプションのLi-ion(リチウムイオン)バッテリーと組み合わせることで、急速充電にも対応し、エンジン式フォークリフトと遜色のない柔軟な稼働を想定できる。リチウムイオンバッテリーは、急速充電で非稼働時間を削減するとともに、作業の合間や休み時間に継ぎ足して充電する「ちょこちょこ充電」も可能で、長時間にわたる連続稼動ができる(ちなみに鉛バッテリーでは、電池寿命が短くなるのでちょこちょこ充電はできず、8時間程度での満充電を待つか、交換用バッテリーを用意して充電残量に応じた稼動に備えるしかない)。リチウムイオンバッテリー自体、鉛バッテリーの3倍程度の長寿命、さらに専用充電器による充電は充電効率の良さで電気代削減ともなるなど、コスト削減も期待できる。

「セーフティ」にもこだわる同社では「オペレーターを守る安全」「周囲の人を守る安全」「荷物を守る安全」の、3つの安全を掲げる。前方視界の確保など車両デザインから安全面にもアプローチするとともに、これまで、ユーザーごとの特注によって対応してきた多様な安全装備を、「オプション」としてラインアップしている。現場に応じた安全対策を、その都度カスタマイズする必要なく短納期で導入できるオプションとして用意したことで、より積極的な安全策を講じることを促す。


▲(左から)周辺作業者にフォークリフトの接近を知らせるラインライト、作業員の安全ベストや反射材などに反応する反射材検知システムなどもオプションで追加可能

23年度グッドデザイン賞受賞、操作居住性・高効率性・安全性での24年問題貢献

24年問題ではトラック運転手の不足が焦点となっているが、倉庫の荷役現場での人材不足も深刻だ。特に、技術を要するフォークリフトオペレーターの不足は、荷役現場を物流効率化のボトルネック化する要因に直結しかねない。操作しやすく、快適な操作環境や、安全に配慮した装備を整えることは、初心者オペレーターの作業をサポートし、スムーズな荷役現場の構築で物流危機への対応ともなる。

新型クアプロ-Bシリーズは、これらの安全性や機能性が総合評価され、今年度の「グッドデザイン賞」も受賞した。エンジン車からの転換が期待される小型電動フォークリフトのデザインで、人手不足や現場作業環境の改善にも寄与する安全性や機能性へと結実したことを総合評価されたものであり、新型フォークリフトの開発により物流危機対応を目指した同社の取り組みが間違いではないことが証明されともいえよう。

新ブランドメッセージを体現する、新型フォークリフト発売

住友ナコバッテリーは、ことし新しいブランドメッセージ「Lift up as ONE(リフト・アップ・アズ・ワン) ともに高みへ、ともに未来へ」を掲げてメッセージロゴも刷新した。同社が大切にする「顧客同体」「製販一体」のコンセプトを基盤に、現場主義、ユーザー目線の姿勢と、会社一丸での課題対応力を、フォークリフトメーカーらしい言葉で意思表明する。

▲刷新したブランドメッセージロゴ

新型クアプロ-Bシリーズは、まさに同社の新しいメッセージを体現する新製品であり、ユーザーの意見を細かく取り入れたデザイン性、機能性や、製販一体の企業力を注入した旗艦製品ともなる。同社は新型クアプロ-Bを「オンライン新商品発表会」として公開しているので、ぜひ一度見てもらいたい。

ただ、荷物を持ち上げるのではなく、物流現場の価値を高めることができるフォークリフトに。新型クアプロ-Bシリーズには、同社のそんな思いが託されている。

「New QuaPro-B」特設ページ
※「オンライン新商品発表会」はこちらから
https://sumitomonacco.co.jp/new_quapro_b/