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三菱倉庫、国際輸送の最適ルートとGHG可視化両立

2024年2月6日 (火)

環境・CSR三菱倉庫は5日、グローバルサプライチェーン全体のGHG排出量の可視化と、貨物輸送ルート検索を同時に実現するシステム「Emission Monitoring Cargo Route Finder」(エミッション・モニタリング・ルート・ファインダー)をAmazon Web Services(AWS)の協力を得て開発し、提供を開始したと発表した。

同システムは、入力した出発地・到着地から膨大な量の組み合わせを検討し輸送ルートの候補を作成、輸送日数・距離・GHG(温室効果ガス)の排出量等を計算する。 ルート候補については、輸送モード、積港・揚港の組み合わせ、直行便・経由便等を考慮し、現実的で最適な輸送ルートを複数提示できる。

特許を取得した独自のルート計算機能により、複数の輸送方法(ルート・手段)とそれぞれのGHG排出量を比較検討することが可能で、その一覧画面では距離や想定輸送日数等も表示する。

▲検索画面イメージ(出所:三菱倉庫)

また、本船・フライトスケジュールの定期更新や、直線距離ではなく実態に即した距離計算を組み込んだ現実的なルートのみを提示、算定するGHGはCO2を始めとしてNOx、SOx、CO2eの算出が可能となっている。

同社では、気候変動への取り組みにおける、GHG排出量の可視化と削減実現へのニーズの高まりを受けて、クラウドサービスの主要プレーヤーでありAI等の先端技術にも知見のあるAWSをパートナーとして22年10月から開発に着手してきたサービスであり、同社国際輸送デジタルプラットフォーム開発の第一弾となる。

今後は、複数輸送ルート比較と、運賃見積もりや予約を連携する機能や、使用者の検索傾向を分析し、より関心の高いルートを表示するなど、ルート検索機能の強化を行なっていく。