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「厚労省は医薬品流通効率化へ積極関与を」、JILS

2024年4月23日 (火)

ロジスティクス日本ロジスティクスシステム協会(JILS)はこのほど、厚生労働省に対し、「医薬品流通の効率化と安定化に関する提言書」を提出したと発表した。医薬品流通に向けた課題解決のための会議体の設立や、医薬品物流の高度化・効率化に向けた同省の積極的な関与を訴えた。

JILSは、医薬品流通における物流・ロジスティクスの効率性、品質保証、持続性を考慮し、横断的に関係者が参画できる、業界全体の課題解決を目指すためのプラットフォームとして会議体の設置を提案。個別に取り組んでいる活動の情報共有や連携の場とし、個々の企業では対応が難しい事例に対する意見交換を実施するべきとの見解を示した。医薬品物流に関する官民協議会として、経済産業省や国土交通省が設置するフィジカルインターネット実現会議の分科会として時限的なワーキンググループ(WG)を発足する動きはあるものの、活動を継続的なものとするためにWGの受け皿となる会議体が必要であるとしている。

議論するべき業界課題として、物流機能が停止することによる医療崩壊を招かないための業界方針の策定▽医薬品流通における品質保証と安全性の確保▽物流効率化に向けた荷主間の協調関係の醸成▽有事の緊急輸送網の整備▽医薬品業界の物流対策をまとめた自主行動計画の策定──などを挙げた。

また、厚労省に対し、他省庁で行われている物流効率化に関する会合への参加や、委員会での物流に関する議題追加など、医薬品物流の課題解決に向けた積極的な関与を求めた。

JILSは会議体とその関係機関に対し、医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインの実行や、パレットや通い箱などの物流資材と同時に、コードやデータ定義などの標準化の推進、ルール化の推進、トレーサビリティーを確立することでサプライチェーン最適化や安定供給の構築に期待するとしている。また、医薬品の効率化と安定化には、自治体や病院などを巻き込んだ有事の際の安定供給に向けた仕組みづくりが必要であることを訴えた。

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LOGISTICS TODAY編集部
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