
▲移動式の安全体感施設「Kajima Safety Caravan」(出所:鹿島建設)
サービス・商品鹿島建設は1日に「Kajima Safety Caravan(カジマ・セーフティー・キャラバン)」の運用を開始したと発表した。この移動式安全体感施設は、工事現場に従事する社員や協力会社の技術者・技能者の安全意識と危険感受性を向上させることを目的としたもの。初年度は首都圏を中心に運用し、災害防止活動を推進する計画である。
同施設は、中型トラックをベースにした訓練専用車両で、9種類の安全体感コンテンツを搭載。安全帯ぶら下がり体感装置、VR危険体感装置、感電・過電流・トラッキング・短絡体感装置、Vベルト巻き込まれ体感装置、ローラー巻き込まれ体感装置、ヘルメット・安全靴挟まれ体感装置、グラインダー暴れ・弾かれ体感装置、漏電遮断器有効性体感装置、落下衝撃測定体感装置などが含まれている。これらの装置は、工事現場で発生する可能性のある労働災害を実際に体感することで、従事者が危険を察知する感覚を養うことができる。
導入の背景には、工事現場での労働災害の発生件数が減少している一方で、従事者の危険感受性が低下しているという現状がある。鹿島はこれまで教育訓練施設で対面式の安全体感訓練を実施してきたが、全国各地の現場で働く技術者・技能者が一堂に集まるのは現実的ではないため、現場に出向いて訓練を行う同施設の導入に至ったという。
訓練カリキュラムは、対象者の担当工種や経験年数に応じて、9種類のコンテンツから複数を選択・組み合わせることで、オーダーメイドの訓練を実施することができる。半日コースから1時間コースまで、柔軟に対応できる点が特徴である。
「Kajima Safety Caravan」は車両荷台のウイング扉を展開することでおよそ10メートル四方のスペースを確保し、その場で安全体感訓練を行うことができる。これにより、従事者が工事現場を離れることなく訓練を受けることができるため、現場での実践的な安全意識の向上が期待されている。
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