財務・人事キユーピーは4日、2024年11月期上期の連結決算を発表し、11月期全体の純利益が前期比57%増の207億円になる見通しだと発表した。従来予想から33億円上方修正した。サプライチェーン全体の効率化・省力化を推進しており、上半期でプラス6億円の効果があった。今年度全体でプラス13億円の効果を見込んでいる。
同社によると、24年11月期上期(23年12月-24年5月)の売上高は2368億円で、前年同期に比べ165億円(7%)増加。経常利益は前期比2.7倍の203億円と大幅に拡大した。今年度通期の経常利益も従来予想の322億円から361億円に修正し、今期の年間配当予想は50円から54円(前期は50円)に引き上げた。
同社は今期、サプライチェーン全体の効率化、省力化に取り組んでいる。決算資料によると、2024年物流問題に対応するため、他社とも積極的に協力。共同輸配送では商品ミックスで積載効率を最大化し、積載量の黄金比率を実現して輸送回数の削減を図っている。
また、商慣習と業務プロセスを見直し、納品先へ出荷情報を事前に提供して荷受け時の検品を省略。さらに、発注から納品までのリードタイムを延長することで配送物量の平準化を図り、配送ロットを安定させてトラック不足を緩和するなどの取り組みを行っている。これらの取り組みで、配送能力が15%向上し、物流費の抑制にも貢献している。このほか、主要原料のグローバル調達や原料・資材のシンプル化、生産拠点の再編、自動化・ロボット化の推進、食品ロスの低減などサプライチェーンの改善に取り組み、収益の改善につなげた。
しかし、物流費全体でみると、高騰する費用の増大で、上半期では営業利益に対して13億円のマイナス要因となった。通期では25億円のマイナス要因になると予想している。
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