調査・データNSユナイテッド海運は7月31日、2025年3月期の業績予想を上方修正した。通期業績予想について、売上高を前回予想から270億円増の2280億円、営業利益を同40億円増の220億円、経常利益を50億円増の200億円、最終利益を40億円増の180億円に、それぞれ引き上げる。
主要貨物の鉄鋼原料をはじめとした堅調な荷動きや、渇水に伴うパナマ運河の通航制限、中東情勢の不安定化による紅海・スエズ運河の通航懸念の影響などを受けた運賃市況の堅調な推移に支えられたほか、為替レートが想定よりも大幅に円安に進んだことから予想を引き上げた。
同日発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比12.5%増の623億4400万円、営業利益が同0.3%増の58億4800万円、経常利益が11.2%減の69億7800万円、最終利益が8.6%減の56億9700万円だった。
外航海運事業は、平均運賃が全船型で前年同期を上回った。ケープ型ばら積み船は南米積み鉄鉱石や西アフリカ積みボーキサイトの堅調な荷動きが市況を下支えし、パナマックス型以下の中小型ばら積み船は、パナマ運河、スエズ運河の回避が続いていることなどから船腹需給が引き締まった。VLGC(大型LPG運搬船)市況は、アメリカ・中東からのLPG(液化石油ガス)の荷動きが堅調に推移し、高水準の市況を維持した。
内航海運事業では、鉄鋼関連貨物のうち鋼材が、自動車分野で緩やかな生産量の回復が一時見られたものの、建設業や自動車分野を除く製造業は低調に推移したことで、輸送量は前年並みとなった。鉄鋼原料は、副原料輸送需要の減少により、輸送量は前年を下回った。タンカーは、LNG(液化天然ガス)・LPG輸送ともに効率的な配船に努めたが、国内需要の減退に伴い輸送量が伸び悩んだ。
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