行政・団体経済産業省は20日、赤澤亮正経済産業大臣が19日に東京都内で第6回日豪経済閣僚対話を開き、豪州のドン・ファレル貿易・観光大臣と会談したと発表した。両国は5月4日にキャンベラで開かれた日豪首脳会談の成果を踏まえ、通商、サプライチェーン、重要鉱物、エネルギー安全保障などを協議し、終了後に共同声明を発出した。

▲(左から)ドン・ファレル貿易・観光大臣、赤澤亮正経済産業大臣(出所:経済産業省)
日豪経済閣僚対話は、経産省と豪外務貿易省の間で設けた大臣級の政策対話。今回は日豪友好協力基本条約署名50周年の節目にあたり、両国は今後50年を見据えた経済関係の強化を確認した。首脳会談で署名・発出された「経済安全保障協力に関する日豪共同宣言」「エネルギー安全保障協力に関する日豪共同声明」「重要鉱物協力強化に関する日豪共同声明」を土台に、具体的な協力分野を詰めた。
サプライチェーン分野では、エネルギーや重要鉱物といった上流資源に加え、重要な工業製品、製造品、技術など下流領域にも協力範囲を広げる方針を確認した。これに関連し、両国は「経済安全保障・包括的サプライチェーン協力作業部会」を設置することで一致した。重要鉱物については、採掘、精製、下流製造にまたがる脆弱性を補う戦略的プロジェクトの支援を継続し、同志国との連携も深める。
エネルギー分野では、LNG(液化天然ガス)、石炭、液体燃料を含む安定供給の確保を再確認した。両国は、エネルギーが日豪経済関係の中核にあるとの認識を共有し、投資環境の予見可能性や透明性を高めるため、産業界との対話を続ける。豪州のガス市場改革、国内ガス留保制度、セーフガードメカニズムなどについても協議し、政策変更が相手国のエネルギー安全保障に影響を及ぼす場合には、事前相談の機会を活用する考えを示した。

▲第6回日豪経済閣僚対話(出所:経済産業省)
地域協力では、中東情勢を踏まえたインド太平洋地域のエネルギー安全保障の脆弱性を共有した。日本の「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ」(POWERR Asia)や、豪州の東南アジア経済戦略を通じ、地域の安定供給に向けた協力を進める。太平洋島しょ国については、ディーゼルなど液体燃料の安定供給確保や、再生可能エネルギーを含む供給源多様化の重要性を確認した。
通商面では、開かれた、公正でルールに基づく国際経済秩序の維持を重視し、WTO(世界貿易機関)改革やCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の高い水準の維持・拡大で協力する。両国は、経済的威圧、非市場的政策・慣行による過剰供給や市場歪曲、重要鉱物の輸出制限に強い懸念を示した。物流・サプライチェーンの観点では、資源や燃料、重要鉱物の調達先を分散し、精製・加工・製造まで含めた供給網の強靱化をどこまで実効性あるものにできるかが問われる。日豪協力は、単なる資源取引にとどまらず、エネルギー、素材、産業部品を含む広い意味での供給網再設計に関わる動きとして注目される。
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