拠点・施設センコー(大阪市北区)は8日、「高槻PDセンター」(大阪府高槻市)の開所式と祝賀会を行った。開所式では同社役員によるテープカットと記念撮影が行われた後、施設内でスライドによる施設の説明があり、内覧会が実施された。
内覧会では地上4階建てで延べ床面積4万6664平方メートルの大型施設の各所が披露された。多くの物流施設では労働者人口の減少への対応として自動化が進んでいるが、同施設の2階は梁下有効高は7メートルとゆったりとした設計。背の高い自動倉庫を導入すれば、高い収納効率での運用ができる。また、快適で眺めの良い休憩室が用意されるなど、倉庫スタッフへの気配りも各所に行われていた。
▲施設内の様子
近年は台風、大雨などの激甚災害が増加しているが、非常用発電機や電源装置などは高所に設置され、大雨を想定したBCPも万全。屋上には太陽光発電のパネルが2948枚設置されており、停電時の電力が確保されていると同時に、平時においては炭素排出量の少ない施設となっている。芥川の川沿いというロケーションだが、高槻市ハザードマップでは内水氾濫が0.5メートルまたはゼロとされており、大雨や台風などの災害時にも物資の保管はもちろん、配送も持続させられる見通しだ。
高槻市は大阪・京都の中心地からちょうど中間あたり。同施設は新名神高速道路・高槻インターチェンジ(IC)から5キロ、名神高速道路・茨木ICから7キロとトラック輸送の便も良く、京阪全体を射程に収める立地だ。また、いわゆる「物流の2024年問題」で中継拠点の必要性が高まったが、同施設はそうしたニーズにも応える立地となっている。また、JR京都線・高槻駅、阪急電鉄・高槻市駅からのアクセスが良好なため、倉庫スタッフが通勤しやすく、労働力が確保しやすい施設といえる。
昼過ぎには場所を大阪市内のホテルに移し、同施設の祝賀会が執り行われた。センコー代表取締役社長の杉本健司氏は「センコーは止まることを知らずに走り続ける。倉庫もトラックもまだまだ増やしていける」とコメントし、事業拡大に自信をのぞかせた。