荷役指示最適化技術が国の港湾技術開発制度に採択

ロジスティクス飛島コンテナ埠頭（愛知県飛島村）と豊田自動織機（愛知県刈谷市）は8日、両社が進めている「荷役機器等の作業状況を踏まえた荷役指示最適化に関する技術開発」が、国土交通省の「港湾技術開発制度」に採択されたと発表した。港湾コンテナターミナル運営の生産性向上を目指し、2024年8月から26年度末まで技術開発と実証を進める。

近年、環境対応とコスト低減を目的にしたコンテナ船の大型化が進んでおり、一隻当たりの積み降ろし量が増大するとともに、作業時間の短縮が求められている。一方で、港湾での労働力不足が課題となっている。こうしたことから、両社はデジタル技術を活用し、効率的なターミナル運営が可能になる技術の開発に取り組むことになった。

今回、採択されたのは、ガントリークレーンが作業するコンテナ1本ごとのサイクルタイムを把握したうえで、ターミナル内の荷役機器や構内搬送車、ヤードクレーンなどターミナル内の荷役機器の作業指示を一括して行うシステムで、搬送統括システム（ECS）と名付けた。

▲ECS概念図（クリックして拡大、出所：豊田自動織機）

ECSでは、ガントリークレーンの作業状況のほか、配車管理、遮断機制御、ヤードクレーンの制御、ゲート管理などの情報を集約し、ターミナル内の全体的な作業量や各機器の状況を踏まえながら、最適なタイミングで、それぞれに作業指示を出す。これによって、船や外来トレーラーの滞在時間の短縮など、オペレーションの最適化を目指す。

飛島コンテナ埠頭は名古屋港の飛島ふ頭南側コンテナターミナルを管理運営している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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