拠点・施設プロロジス(東京都千代田)は9日、フクダ・アンド・パートナーズ(F&P、中央区)と、福島県郡山市で先進的物流施設の集積拠点となる物流拠点集積パークを共同開発すると発表した。

▲物流拠点集積パークの完成イメージ(出所:プロロジス)
同開発地は、東北地方を縦断する東北自動車道と太平洋岸・日本海岸を横断する磐越自動車道が交差する郡山ジャンクション(JCT)近接の東北自動車道・郡山中央スマートインターチェンジ(IC)隣接地に位置。首都圏へは3時間、仙台市へは1時間、新潟市へは2時間で到達可能で、東北エリアで仙台市に次ぐ人口集積地である郡山市(人口32万人)の中心部からも車で20分(7キロ)とアクセスしやすく、雇用にも有利な立地だという。
同計画では、13万8000平方メートルの開発用地に、プロロジスがBTS・マルチテナント型物流施設を複数棟開発する予定。プロロジス施設と隣接する区画には、F&Pが物流施設「福島郡山LLタウン棟」を開発し、同社が展開する「福島郡山未来共創センター」を物流施設に併設する計画としている。
同物流拠点集積パーク内の各施設と機能連携を進める同センターは、平常時と災害時で機能が変わる防災型リバーシブルビルとして計画。電気の3次バックアップシステムを備え、災害時には地域避難拠点、また広域防災連携拠点として機能する予定としている。飲料や非常食など6日分の防災食料を備蓄し、災害時には避難者に無償で提供するほか、備蓄型組み立て式仮設トイレ「ほぼ紙トイレ」の在庫保管拠点とし、入居企業の配送網を活用した被災地への迅速な配送を可能とする。
また、開発区域内には防災公園を設置。災害時にはヘリポートとなり、入居企業と連携して救援物資集積拠点として活用するなど、福島県や郡山市と連携した広域防災拠点としての仕組み作りにも取り組む。
なお、それぞれの施設はCO2削減が見込まれる高炉セメントや電炉鋼材を採用、屋上には太陽光パネルと蓄電池を設置し、再生可能エネルギーを区域内に循環させる計画としているほか。電気自動車(EV)から建物などへ給電する「V2Xシステム」の導入も予定、福島県沿岸部の市町村との再生可能エネルギーを活用した広域防災連携を目指す。
また、山間部でのドローン物流の検証や東北自動車道で自動運転の実証実験、隣接地への水素ステーションの誘致・利活用も目指すという。
開発地:福島県郡山市大槻町中ノ平地内
開発区域面積:13万8000平方メートル
第I期造成:2024年4月-12月
第II期造成:24年4月-25年9月
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