イベント物流のほか、小売や製造の現場、飲食店など、多岐にわたる事業を展開する寺岡精工(東京都大田区)は、10日から13日まで東京ビッグサイト(江東区)で開催されている「国際物流総合展2024」に出展している。すでに物流事業者向けに各種のピッキングカートを展開してきた寺岡精工だが、今回の展示会の目玉はAMR(自律走行搬送ロボット)型のピッキングカートだ。
「AMR型4マルチピッキングカート」はその名の通り、作業者に随行するピッキングカートだ。こうした自律走行型のピッキングカート自体はすでにあるが、この機器の最大の特徴は重量計測機能が付いていること。カートが商品の重さを瞬時に計測し、事前に入力されたデータと照合することで、入れ間違いや数量間違いがあれば作業者に知らせる。庫内の省人化・省力化はもちろん、ミス防止にもつながる。こちらはまだ開発段階で年内の展開はないそうだが、すでにとある化粧品メーカーでは導入事例があるという。
寺岡精工は元々、秤(はかり)をつくっていたメーカー。「重さ」に特化したメーカーらしく、入荷から出荷まで、荷物の重量に着目したソリューションが特徴だ。
例えば同社の「SIZEGATE」(サイズゲート)は商品を計測台に乗せるだけで採寸・軽量ができる機器だ。SIZEGATEは重量や箱のサイズをデータ化し、カートと連携。ピッキング段階で梱包に最適な箱を指示する。これにより作業の効率化が図れる上、無駄な梱包材を削減できる。SIZEGATEには撮影機能もついており、カートと連携すればピッキング作業者がその画像を見ながら作業をすることになるため、より直感的な商品ピッキングが可能になる。
この後生じるピッキング作業では、AMR型のほか、寺岡精工が用意する多種多様なピッキングカートが活躍する。出庫時は、段ボール梱包後の採寸・計量、ラベル貼りまでを一台でこなせる「SMART QBING」(スマートキュービング)の出番だ。
寺岡精工は荷物の重さ、大きさといった、いわゆる「荷姿」に注目し、入庫から出庫までをトータルでサポートする。1925年創業の同社は来年で創業100周年を迎える。寺岡精工は100年の節目にどんな飛躍を見せてくれるのか、これからもその動向から目が離せない。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com