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日本郵船、フィリピンで研修施設が完成

2013年6月3日 (月)

話題日本郵船は3日、フィリピンのトランスナショナル・ダイバーシファイド・グループ(TDG)と共同運営するフィリピン・カランバ市の船員研修施設と商船大学の研修所、教室、宿舎などの新施設が完成し、1日に開所式を行ったと発表した。併せて、同商船大学NYK-TDGマリタイムアカデミー(NTMA)の7期生180人の入学式典と、2013年度始業式も行った。

7期生は3年間の基礎教育や操船シミュレーター、エンジンプラントなどを用いた訓練の後、同社訓練船で1年間の乗船実習を行い、幹部候補生として同社船に配乗される。

NTMAでは、同社グループが日本で培った船員育成の経験に加え、基礎学力を向上させる独自プログラムを採用、質の高い船員の育成を図っている。昨年までは一学年120人だったが、今年度から180人(航海科90人、機関科90人)に増員した。

これまで二学年が卒業し、生徒たちはフィリピン海事大学統一試験で優秀な成績を収めているだけでなく、海技資格試験でも合格者を積み上げているという。

卒業生は海技免状取得後、同社グループの運航船に三等航海士・三等機関士として配乗され、育成プログラムを経て船長・機関長を目指すことになる。

11年8月にNTMAは国土交通省の機関承認制度で、日本で初めて海外船員教育機関としての認定を受けており、新施設の完成に伴い、研修機器も拡充、より実践的な授業が可能になる。同社は「高度な教育体制、良好な学習環境を整えることで、将来の幹部候補としてのフィリピン人船員のさらなる質と量の向上を図っていく」としている。