調査・データ米・市場調査会社のパノラマデータインサイトは3日、世界の船舶用燃料市場は2023年から2032年までに年平均5%成長し、2156億ドル規模にまで拡大するとのレポートを公表した。23年の市場規模は1390億3000万ドルと推計され、10年間で1.5倍になる。
レポートによると、国際貿易の拡大によって海上輸送の需要が増加しており、国際貿易の約80%が海上輸送に依存している。特に発展途上国での貿易活動の増加が市場の成長を促し、2023年から2028年にかけて海上貿易は年平均3%以上成長すると予想されている。このため、、主要ハブとなっているシンガポールでも船舶用燃料の需要が増加している。
燃料をタイプ別にみると、LNGは今後、需要が大幅に拡大する見込みで、クリーンエネルギーの活用や温室効果ガス削減の観点からもLNG動力船の注文と納品が増加している。LNGバンカリングインフラへの投資も進み、2022年1月時点で33隻のLNGバンカリング船と141のLNG港が稼働中で、さらに170のLNG港の運用が開始される予定となっている。特にヨーロッパやアメリカの海域でLNGベースの船舶が増えている。
地域別では、アジア太平洋地域は23年に最大の収益シェアを占め、インド、中国、シンガポール、日本などが市場をけん引している。
また、オーストラリアは世界最大級のLNG輸出国で、LNGの需要増加により今後輸出量は増加すると見込まれる。
インドでは35年までに港の近代化と新港の建設に220億ドルを投資予定で、同国がアジア太平洋地域の海運業界と燃料供給業者の需要を促すと予測される。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com