拠点・施設サンケイビル(東京都千代田区)は19日、茨城県坂東市で進めていた物流施設再生事業の第2弾「SANKEILOGI plus 坂東」のリニューアル工事が完了したと発表した。1999年築の倉庫棟と事務所棟を2023年に取得し、24年6月から工事を開始。耐荷重を確保した防火区画の設置や、荷物用エレベーター・垂直搬送機の更新を実施し、賃貸用物流施設として再生した。

▲リニューアル後外観(出所:サンケイビル)
本施設は、茨城県坂東市の工業団地「つくばハイテクパークいわい」に隣接し、国道354号線沿いに立地。敷地の三面が道路に面しており、トラックの出入りがしやすい配置となっている。首都圏中央連絡自動車道・坂東・インターチェンジ(IC)から5.7キロ、常磐自動車道・谷和原ICから16.2キロと、広域輸送にも適したアクセスを持つ。建物は2フロア構造の倉庫で、延床面積1万6694平方メートルを確保。梁下6.5メートル以上の大空間を有し、L字型のバース配置によって10トントラック44台の接車が可能となっている。
旧所有者が自用倉庫だったため、リニューアルではまず、「倉庫業の営業倉庫登録」が可能な施設仕様を整備。耐荷重1平方メートルあたり2500ニュートンの防火区画を新設するなど倉庫業登録に必要なスペックを確保、倉庫業の登録申請がしやすくなる基準適合確認制度を利用し、関東運輸局への登録申請を進めている。機能面では、荷物用エレベーター・垂直搬送機各2基を最新機種に更新し、庫内照明も新築倉庫と同等スペックのLEDに交換。フォークリフト充電設備やフォークガードなどの防護設備を整え、新築並みの設備を備えた。
働きやすさにも配慮し、倉庫の屋根には断熱塗装を施し、庫内温度の上昇を抑制。トイレも全数更新し、事務所棟の内装解体や空調の更新・増設を行い、全館空調を完備した。3階にはラウンジを設け、女性用トイレにはパウダースペースを設置。ドライバー用休憩室や誰でも利用できるトイレも設置し、施設に従事する多様な働き手の快適性を高めている。
さらに、災害時に備えた設備として、サンケイビルが開発する賃貸マンションや新築物流施設にも導入されている防災備蓄スタンド「BISTA」を設置。敷地内に既存の井戸があり、そのポンプを修繕することで災害時の水供給も可能にした。
所在地:茨城県坂東市幸神平37-2
敷地面積:1万4999平方メートル
延床面積:1万6694平方メートル
構造・規模:地上3階建て、鉄骨造
アクセス:圏央道・坂東ICから5.7キロ、常磐道・谷和原ICから16.2キロ
着工:2024年6月1日
リニューアル工事完了:2025年1月31日
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com