調査・データ大正製薬(東京都豊島区)とリクサス(大阪市中央区)は25日、物流事業者の健康管理を目的とした睡眠に関する画期的な共同実証実験の結果を発表した。この実験では、最新のウェアラブルテクノロジーを採用したリング型デバイス「SOXAI RING 1」を使用し、ドライバーの睡眠状態と日中の活動状態を24時間体制で継続的にモニタリングすることに成功。従来の睡眠計測機器では困難だった、就寝時から起床後の業務時間帯まで、シームレスかつ高精度なデータ収集を実現したことを明らかにした。
運送業界では、人材不足と健康起因の事故削減が喫緊の課題となっている。従来の睡眠評価にはベッドマットなどの設備が必要であり、日常的なデータ収集は困難であった。今回活用したリング型デバイスは、小型で携帯性に優れ、指の脈波信号による正確な測定が可能という特長を持つ。
実証実験では、生体情報を示す重要なバイタルデータとして、「睡眠時間」「睡眠の質」「安静時心拍数」「心拍変動」などを詳細に測定。さらに、日中の活動状態を把握するため、「歩数」「消費カロリー」「活動強度」「移動距離」などの活動データも含め、24時間を通じてシームレスに収集することに成功した。特筆すべきは、これらのデータを高い精度で記録し、リアルタイムでモニタリングできる点だ。このような包括的なデータ収集により、ドライバーの健康状態を継続的かつ正確に把握できる。疲労度の予測や休息時間の最適化にも活用できる可能性を示唆した。
両社は今後、本実証実験を通じて取得した豊富なデータを詳細に分析する。運送業界が直面する睡眠に関する課題の解決に向けた、より効果的で実用的なソリューションの開発を積極的に進めていく方針を示した。特に、ドライバーの健康管理と安全運転支援に焦点を当てた新機能の実装を検討している。なお、今回の実証実験で使用された最新のリング型睡眠計測デバイス「SOXAI RING 1」は、すでに大正製薬ダイレクトの公式オンラインストアにて一般販売が開始されており、多くの事業者からの注目を集めている。
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