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HHLA24年決算、複合輸送など好調で増収増益

2025年3月27日 (木)

財務・人事HHLA(ドイツ)は26日、2024年のグループ業績について発表した。グループの売上高は前年比10.5%増の15億9830万ユーロ、グループ営業利益(EBIT)は同22.7%増の1億3430万ユーロで増収増益だった。

ポートロジスティクス部門では、収益が10.8%増の15億6,170万ユーロ、営業利益(EBIT)は同26.8%増加して1億1780万ユーロだった。インターモーダル部門の輸送量が増加したことに加え、ハンブルクのターミナルで取り扱われるコンテナの滞留時間が長くなったことによる保管料の増加が寄与した。

コンテナ部門は、港湾ターミナルにおけるコンテナ取扱量が前年比0.9%増の597万TEU(標準コンテナ)。ハンブルクのコンテナターミナルの取扱量は568万6000TEUで、前年並みだった。極東および中東航路の取扱量は減少したが、北米および南米海運地域では、特に米国との輸送量が部分的に堅調に推移した。特にベルギーおよびギリシャとの貨物量が増加したが、これは紅海での軍事紛争による一時的な航路調整によるもの。フィーダー貨物量は前年比で微増。ドイツ、ポーランド、ラトビア、イギリスからのコンテナ取扱量が大幅に増加した一方、フィンランドとデンマークからの貨物量が減少した。国際コンテナターミナルでは、取扱量が23.1%増の28万4000TEUと大幅に増加した。これはエストニアの多機能ターミナルでの取扱量が大幅に増加したことと、第3四半期にウクライナのコンテナターミナルオデッサ(CTO)で海上取扱が再開されたことによるもの。

複合輸送部門では、収益は前年比14.6%増の7億1130万ユーロだった。価格調整に加え、輸送量全体における鉄道のシェアが85.2%から86.5%に増加し​​たことが奏功した。営業利益(EBIT)は8370万ユーロで14.8%増だった。コンテナ輸送量は11.6%増の178万7000TEUとなった。鉄道輸送は13.2%増加して154万5000TEUだった。アドリア海港の輸送量の減少とポーランドの輸送量が伸び悩んだ一方、ドイツ圏が大きく成長した。道路輸送は2.2%増の24万2000TEUとなった。

不動産事業の収益は0.8%減少し4610万ユーロだった。シュパイヒャーシュタットの歴史的倉庫地区の収益増加があった一方、冷蔵倉庫施設を解体したことによる魚市場エリアの収益が減少した。営業利益(EBIT)は前年と同水準の1610万ユーロだった。

25年の見通しとしては港湾物流サブグループでは、コンテナ処理量とコンテナ輸送量の両方で前年比で大幅に増加し、収益も24年比で大幅に増加すると見込んでいる。不動産事業では、売上高は前年度比若干の増加を見込んでいるものの、営業利益(EBIT)は大幅に減少すると見込んだ。グループ全体としては、大幅な収益成長と1億9500万ユーロから2億3500万ユーロの営業利益(EBIT)を予想した。