サービス・商品YEデジタル(北九州市小倉北区)は4日、運用保守データ活用サービス「AQUA DataFusion」を6月から提供開始すると発表した。同社のITカスタマサービスセンターが持つプラットフォームとAI(人工知能)分析技術を活用して、物流倉庫、製造業界の生産性向上を目指す。
新サービス「AQUA DataFusion」は、顧客からの問い合わせ情報、保守対応の履歴情報、各種機器の稼働状況情報など、運用保守に関する多様なデータを統合プラットフォームに集約する。このプラットフォーム上では、最新の生成AIが蓄積データを高度に分析し、従来のキーワード検索を超えた機能を実現した。ユーザーは問い合わせ内容を自然な文章で入力すれば、関連情報を即座に検索できる。また、作業報告書や定期点検記録を紙ベースから完全電子化することで、保守対応情報を体系的にデータ化。情報の即時性と検索性が大幅に向上した。
同社のITカスタマサービスセンターに本システムを導入し、実績を分析した結果、顧客問い合わせへの対応時間が35%削減した。運用保守に関するナレッジ検索時間を63%短縮できた。顧客問い合わせ100件あたりの総対応時間が、導入前の400時間から導入後は260時間へと大幅に減少した。運用保守スタッフのナレッジベース検索時間も、月間67時間から24時間に短縮。業務効率が著しく向上した。こうした成果は、AIによるデータ分析と自然言語処理技術の効果的な活用によるものだという。
今後の展開として、同社は物流倉庫向けWES(倉庫運用管理システム)「MMLogiStation」と意思決定支援ダッシュボード「Analyst-DWC」の連携強化を進める計画だ。この連携により、運用保守データのリアルタイム性が向上し、より迅速な意思決定と問題解決の実現を見込んでいる。YEデジタルは2018年のITカスタマサービスセンター開設以来、着実な成長を遂げ、22年には需要増加に対応するためセンター面積を2.3倍に拡張した。24年には最新のデータ統合管理プラットフォームと生成AI技術を導入し、さらなるサービス品質の向上に取り組んでいる。
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