
(出所:日本郵船)
ロジスティクス日本郵船は22日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙戦略基金事業に採択され、再使用型ロケットの洋上回収船の研究開発を開始したと発表した。今後、ロケット本体の研究開発を担う三菱重工業と連携しながらロケットの洋上回収の事業化を目指す。JAXAの宇宙戦略基金に海運会社が採択されるのは初めて。
宇宙戦略基金事業として採択されたのは、輸送用宇宙ロケットの実現に向けた、帰還ロケットの洋上回収船の研究、開発。再使用される機体を洋上で安全に捕獲、回収し、運搬するための洋上回収船の実現に向けて、基盤技術の開発に取り組み、検証試験を進める。
実現には、再使用型ロケットを短時間で捕獲するとともに、再使用型ロケットから残留推進薬を安全に排出する技術が必要で、ロケット着陸時の噴流や衝撃に耐えられる甲板や、洋上回収船を遠隔で運用し回収にあたる技術も開発する必要がある。また、洋上回収船の運用や保守、設備要件などを定めたガイドラインも整備する。
さらに、洋上回収船の試作船の製造や実証試験の実施を行い、洋上回収船に関する概念設計承認(AiP)の取得も目指す。
同社は2023年4月に先端事業・宇宙事業開発チームを発足させ、洋上でのロケット打ち上げや再使用型ロケットの回収など船舶を利用した宇宙事業のほか、衛星データの利活用、宇宙産業のサプライチェーンの高度化の3分野での事業開発を進めている。
同社は「三菱重工をはじめとするパートナーと技術開発を進め、グループ会社とも連携しながら再使用型ロケットの洋上回収の事業化に向けて取り組む。グループの技術力、知見を結集して宇宙関連事業を推進していく」としている。
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