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荷動き指数が9期連続でマイナス圏、NX総研短観

2025年4月30日 (水)

調査・データNX総研(東京都港区)は4月30日、2025年第1四半期(1-3月期)の企業物流短期動向調査を公表した。国内向け出荷量を示す「荷動き指数」がマイナス11と、前期(24年10-12月期)から横ばいとなり、23年第1四半期以降9期連続でマイナス圏が続いた。

同調査は、製造業と卸売業の主要2500事業所を対象に四半期ごとに実施。今回は661社から回答を得た。回答率は26.4%。業種別の調査対象企業数と回答企業数は、製造業の対象2246社に対し回答612社(27.2%)、卸売業の対象254社に対し回答49社(19.3%)だった。

国内向け出荷量の動向を示す業種別の回答構成比では、「増加」が15%、「横ばい」が59%、「減少」が26%となった。この結果、1-3月実績の荷動き指数はマイナス11となり、前期(24年10-12月期)と同水準となった。業種別では窯業・土石が前期比25ポイント低下し、マイナス47と大幅な悪化を示した。また、消費財卸も前期比18ポイント低下しマイナス26となり、金属製品はマイナス21と厳しい状況が続いた。

地域別の詳細分析では、北陸・信越が前期比19ポイント上昇してプラス3となり、唯一のプラス圏を維持。一方、四国はマイナス37と最も低い水準となり、関東(マイナス15)、九州・沖縄(マイナス15)と続いた。前期からの変化では、東北が9ポイント低下してマイナス14、九州・沖縄が5ポイント低下してマイナス15となった。

輸出入貨物量は全4機関中3機関でマイナスとなり、在庫量と営業倉庫保管量も原材料、製品、営業倉庫保管の全3分野でマイナスを示した。一方で、運賃・料金動向は一般トラック、特別積み合わせトラック、鉄道コンテナ、内航コンテナ・RORO船、国内航空、営業倉庫保管の全6機関でプラスを維持。物流コスト割合も全15業種でプラスとなり、業種全体ではプラス37を記録した。

25年第2四半期(4-6月期)の見通しでは、「増加」が15%、「横ばい」が61%、「減少」が24%となり、荷動き指数はマイナス9と、当期から2ポイント上昇する見込み。業種別では精密機械(プラス21)と食料品・飲料(プラス11)が改善を予想する一方、輸送用機械(マイナス20)、消費財卸(マイナス20)を中心に13業種でマイナスが続く見通しとなり、下振れリスクが高いことを示唆した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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