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大日本印刷、資機材のレンタル管理システムを開発

2010年12月15日 (水)

話題機材への装着例大日本印刷(DNP)は15日、建築資材や機材にICタグやバーコードを装着して、建築施工現場でのレンタル作業を効率化するとともに、貸出しや在庫状況を一元的に把握できる建築資・機材レンタル管理システムを開発したと発表した。大成建設の工事現場では、今月から利用を開始している。

 

今回、開発したシステムは、個別に1台毎に管理する機材にはHF帯ICタグを装着し、全体の数量を管理する資材には納品書にバーコードを付与することで、どの工事業者へ「いつ、なにを、いくつ」貸し出したか、どのレンタル会社から「なにを、いくつ、どれ位の期間」借りているかをリアルタイムで把握し、使用状況を一元管理するもの。使用状況の情報は、DNPが運営するデータセンターで一括管理し、建設会社やレンタル会社はインターネットを利用して、場内での機材貸し出しの使用状況を随時確認ができるとともに、月次の請求データの照合もできる。

 

建築現場の足場として利用される鉄パイプや梯子、脚立、フェンスなどの資材のほか、排水用ポンプや、発電機、高所作業車などの機材は、施工を受注した建設会社が一括手配し、実際に施工を請負う専門工事業者に貸し出すのが一般的。これまで、建築現場でレンタルする際、「いつ、誰に、なにを、いくつ」などレンタルする内容を伝票に記入するなど作業が煩雑となっていた。

 

また、大規模な現場では、工事業者や資材・機材のレンタル会社など複数の企業が共同作業するケースも多く、工事業者間での又貸しなどによる紛失や、同じ現場の複数の担当者が同じ資・機材の貸出を依頼することによる重複も発生するなど、効率的な管理方法が求められていた。

 

システムの価格は、建設会社向けがシステム初期費500万円とサーバー利用費が月額10万円、レンタル会社向けにはサーバー利用費とICタグ購入費がそれぞれ必要となる。ICタグは1万枚単位で1枚約600円。DNPは、建設会社やレンタル会社などへシステムを販売し、5年間で約1億円の売上を見込む。