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日立物流、国際物流の利益46%減少、4-9月期

2013年10月29日 (火)

ロジスティクス[日立物流]2014年3月期第2四半期連結決算(単位:百万円)

 2014年3月期第2四半期2013年3月期第2四半期増減
売上高293,933271,4988.3%
営業利益7,96810,101-21.1%
経常利益7,3069,888-261.0%
当期純利益2,9525,042-41.5%

日立物流が29日に発表した4-9月期決算は、M&Aによる増収効果や3PL新規案件の受託が底堅く推移して8%の増収を確保したものの、4-6月期に既存案件で取扱貨物量が減少したことや新規案件の立ち上げ費用の増加があり、カバーしきれず21%の営業減益となった。

国内物流では、3月にグループ入りした日立物流フロンティア(旧日立電線ロジテック)が新体制で本格的にスタートし、ケーブル業界で物流プラットフォーム事業を開始。小売・生活関連分野などで新規案件を多く立上げたものの、立上げコストの増加や自動車関連などの既存顧客の取扱物量が減少した。

グループ内では、運営体制の強化・効率化を図るため、7月にバンテックセントラルとバンテックウエストの合併を実施。9月には物流技術の研究開発拠点を千葉県に開設した。これらの結果、国内売上高は1900億8900万円(0.1%増)、利益は129億8300万円(8%減)となった。

国際物流では、5月に米国JJB社、7月に香港CDS社の株式を取得し、航空・海上物流を強化しつつネットワーク連携の強化に注力。海外では、小売・自動車関連分野などでグローバル化を進める顧客の新規案件を多く立上げたほか、円安の影響もあって堅調に推移した。

6月には、昨年8月に設立したロシア新会社の営業を開始させるなど、グローバル事業の拡大に努めた一方、中国でバンテックグループの自動車関連事業の回復が遅れたほか、アジアなどで立上げコストが増加し、日本発着の航空貨物の取扱いも低調に推移した。これらの結果、国際売上高は937億4900万円(30%増)と大幅に増加したものの、利益は3億8700万円にとどまり、前年同期比で46%落ち込んだ。

同社では今後、事業拡大に向けて(1)M&Aを含む新たな事業モデルの開発・新分野の開拓(2)既存顧客への保守・改善提案営業の強化、未受注分野獲得(3)フォワーディング事業の強化(4)顧客の海外展開への積極対応・受注獲得——に取り組む。