拠点・施設大和物流(大阪市西区)は2日、鹿児島物流センターの稼働を開始したと発表した。同社は2024年4月から鹿児島県霧島市で同施設の開発を進めてきた。今回の新設により、南九州エリアの地域物流ハブ拠点として、在庫保管、積み替え、エリア配送、流通加工などを通じて物流の効率化と安定化に貢献する。

▲鹿児島物流センター(出所:大和物流)
在庫分散管理への需要が高まるなか、同社は既存の鹿児島営業所を移転・拡張し、荷物の保管・積み替え機能を強化した。九州では製造業・非製造業ともに設備投資が活発だが、物流施設は都市部に集中し、地方では不足している。このセンター開設により、こうした地域課題の解決を加速させる。
同センターは九州自動車道・溝辺鹿児島空港インターチェンジから950メートルに位置し、南九州エリアへの配送拠点として好立地だ。近接する鹿児島空港には県内外の主要都市と結ぶ貨物ターミナルがあり、国内外の流通拠点としても機能する。
施設は高床式・低床式の両バースを備える。高床式は電子機器、自動車部品、ヘルスケア関連商品の保管に適し、浸水リスクと地面からの湿気を防ぐ。低床式はフォークリフトやクレーンでの直接搬出入ができる。鉄骨、建材、機械などの重量物を効率的に扱える。荷物用エレベーター3基と垂直搬送機2基により、1・2階での柔軟な荷物配置を実現。ドックレベラー1基を設置し、効率的な物流オペレーションを可能にした。

▲倉庫内観(1F)(出所:大和物流)
構造は鉄骨造の地上2階建て。敷地面積1万8972平方メートル、延床面積1万9074平方メートル。床荷重は1階が2トン毎平方メートル、2階が1.5トン毎平方メートル。環境対策として太陽光発電システム(パネル容量139.68キロワット、パワーコンディショナー111.1キロワット)を導入し、年間約25トンのCO2削減を見込む。
霧島市との立地協定に基づき、同社は新規従業員を雇用。今後、取扱貨物量の増加に応じて段階的な増員を予定している。継続的な雇用創出を通じて、地域社会の活性化と霧島市の発展に寄与していく。
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