川崎汽船、国内外グループ社の環境取り組みを表彰

2025年6月12日 (木)

認証・表彰川崎汽船は12日、同グループの役職員が取り組む優れた環境保全貢献活動を表彰する「“K”LINE Group 環境アワード2025」を4日に開催したと発表した。最優秀賞1件、優秀賞4件、功労賞5件が選ばれ、受賞者には五十嵐武宣社長から記念品が手渡された。

2015年の創設から11回目の開催となる。国内外のグループ会社から多数の応募があり、｢独創性｣｢難易度｣｢環境貢献度｣｢継続性｣｢波及性｣などの観点から選考が行われた。

最優秀賞には CLK Cold Storage（ベトナム）の「太陽光パネル・節電機器導入による環境負荷軽減・コスト削減の取り組み」が選ばれた。同社は川崎汽船とクールジャパン機構、日本ロジテムの3社で設立した合弁の冷凍冷蔵倉庫会社で、使用電力やコストを削減するため、21年と22年に太陽光パネルを設置。24年9月には節電機器を導入し、さらなるCO2排出量やコストの削減を行った。

優秀賞を受賞した4件のうち、川崎近海汽船の「清水/大分　大型の高速RORO船の定期航路海上トレーラ管理高度DX化」は、GPSによって車両の位置情報、貨物情報、空車情報をリアルタイムに管理し、配車の効率性を向上させた。

川崎汽船の「防災用備蓄品管理スキーム変更による再利用・リサイクル実施」は、総務グループ防災備蓄品の入れ替えの際、再利用や寄付、リサイクルを実施。管理方法の見直しを全社集中管理へと変更し、発注工数の削減と省スペース化に寄与した。

ケイラインロジスティックスの「航空貨物輸送でのSAF活用促進における契約締結」は航空会社とSAF活用促進に関する契約を締結。貨物代理店としてSAF事業を推進することで荷主のScope3削減量にも寄与し、サプライチェーン全体でのCO2排出量の削減に貢献した。

K Line Container Service (タイ)の「 Tree Planting with Local Community and Cost Savings through Waste Reduction, etc.」は地域の学生と校内の環境整備を行ったほか、倉庫事業で再利用可能な資材への切り替えの促進や、廃棄物の削減、会社周辺の清掃活動などに取り組んだ。

功労賞では、米国や韓国、中国のグループ会社など5社が表彰された。

同グループは「グループ内の環境保全活動を広く共有し、全体の取り組みとして普及、啓発活動を進めるとともに、積極的に環境や生物多様性の保全に貢献していく」としている。