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TDB、物流費高騰が要因の食品値上げ品目は80%

2025年8月7日 (木)

調査・データ帝国データバンク(TDB)は7月31日、8月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて分析を行った結果を発表した。

主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした8月の飲食料品値上げは1010品目、値上げ1回あたりの値上げ率平均は11%となった。前年同月から349品目(52.8%)増となり、単月の値上げ品目数としては3か月連続で1000品目以上の推移となった。また1月以降8か月連続で前年同月を上回り、22年の統計開始以降で最長を更新した。食品分野別に集計すると、だし製品のほかポン酢やたれ製品を中心とした「調味料」(470品目)が最多となった。「加工食品」(109品目)では冷凍食品のほか、包装餅などで値上げとなるものの、単月としては年内で1月(58品目)に次ぐ少ない水準となった。

通年で見ると、ことし11月までの公表分で累計1万9416品目にのぼり、前年通年の実績を既に55.1%上回っている。1回当たり平均値上げ率は15%と、前年(17%)をやや下回る水準だった。食品分野別では「調味料」(6140品目)が最も多く、前年から4425品目(3.58倍)と大幅に増加した。「酒類・飲料」(4656品目)は清涼飲料水のほか、ビール、清酒、焼酎、ワインといった洋酒など広範囲で値上げとなり、前年比で7割を超える大幅な増加となった。

ことし11月までの公表分で値上げ要因を品目数ベースで見ると、「物流費」を要因とする値上げ品目は80%で前年と比較して11.9%ポイント増加した。原材料などモノ由来(原材料高)の値上げが全体の97.2%を占めたほか、「エネルギー(光熱費)」(66.5%)、「包装・資材」(59.4%)、「人件費」(53.9%)など、主要な値上げ要因ではいずれも半数を超えた。

同社によると、先行きでは10月の食品値上げ予定品目数が今年4月以来となる3000品目超えでの推移が見込まれ、年内では4月(4225品目)に次ぐ値上げラッシュとなる見通し。通年の値上げ品目は23年以来2年ぶりに年間2万品目台への到達は確実とみられ、今後の動向次第では飲食料品の値上げラッシュが本格化した22年(2万5768品目)の水準に並ぶ可能性がある。

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LOGISTICS TODAY編集部
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