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道路局概算要求、物流網強化へ2.5兆円

2025年8月29日 (金)

行政・団体国土交通省道路局は8月、2026年度の予算概算要求を公表した。国費の総額は前年度比1.19倍の2兆5279億円を計上した。物流危機や災害激甚化への対応を重要政策と位置づけ、効率的で強靱な物流ネットワークの構築を加速する。今回の要求では「重要政策の推進」として「効率的な物流ネットワークの強化」に1310億円を要望した。三大都市圏環状道路など根幹的な道路網の整備を重点的に進め、円滑な物流の実現を目指す。また、災害時においてもサプライチェーンを維持するため、高規格道路の未整備区間の解消や暫定2車線区間の4車線化など、防災・減災、国土強靱化の取り組みも強力に推進する。

ドライバー環境改善と省人化を両輪で推進

物流分野の喫緊の課題に対応するため、「道路分野における物流支援」として具体的な施策を複数盛り込んだ。トラックドライバーの労働環境改善に向けては、高速道路サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)の駐車マス不足の解消を急ぐ。24年度末までに3万1000台分まで増設した実績を踏まえ、今回の要求では駐車マスの立体構造化や複数縦列式駐車場の整備を新たに推進する、駐車マスの立体構造化や複数縦列式駐車場の整備も進める。さらに、ドライバーの確実な休憩機会を確保するため、60分以内の利用を想定した「短時間限定駐車マス」の整備も試行する。

物流拠点から高速道路などへのアクセス性向上を目的としたスマートインターチェンジ(IC)やアクセス道路の整備も支援する。民間施設直結型のスマートIC整備を加速させるため、民間事業者に対して無利子貸付や登録免許税の非課税措置などを講じる。

物流の省人化・効率化の切り札として、ダブル連結トラックの利用促進策も強化する。事業者のニーズを踏まえ、通行可能区間を現在の5140キロから6330キロへと拡大し、専用駐車マスの整備も進める。このほか、中継輸送の実用化・普及に向けた拠点整備や実証実験、道路情報の電子化による特殊車両通行手続きの迅速化など、多角的なアプローチで物流革新を後押しする。

▲ダブル連結トラックのイメージ(出所:国土交通省)

「自動物流道路」実現へ、未来の物流に投資

未来の物流を見据えた投資も加速させる。特に注目されるのが「自動物流道路」の社会実装だ。自動運転トラック専用の道路空間を確保し、完全自動運転による幹線輸送を実現する構想で、30年代半ばの先行ルートでの運用開始を目指す。25年度からは国土技術政策総合研究所などで既存技術を用いた実証実験に着手し、技術的な検証を進める計画だ。

並行して、既存の高速道路における自動運転トラック(レベル4)の実現にも取り組む。25年3月にスタートした新東名高速道路の一部区間で設定する「自動運転車優先レーン」での実証実験を皮切りに、25年度以降は東北自動車道などへも展開を拡大する。これらの先進的な取り組みで、抜本的なドライバー不足の解消と安定的で効率的な物流システムの構築を目指す。

▲自動物流道路のイメージ(※動画へのリンク、出所:国土交通省)

大口・多頻度割引の拡充措置、継続を検討

物流事業者にとって関心の高い高速道路料金施策では、重要な検討項目が示された。ETC2.0を利用する運送事業者を対象に、大口・多頻度割引の最大割引率を40%から50%へ拡充する措置について、効果を検証しつつ継続の必要性を検討する。また、深夜割引制度も見直す。現行の時間調整による料金所手前の滞留問題を解消するため、割引が適用される時間帯に走行した分のみを割引対象とする方式に変更し、あわせて割引時間帯も拡大する予定だ。これらの料金施策の最適化を通じて、物流事業者の負担軽減と道路交通の円滑化を図る。

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