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日本の道路貨物輸送市場、33年に4倍規模に拡大

2025年9月4日 (木)

調査・データ市場調査会社のReport Ocean(レポートオーシャン)は3日、日本の道路貨物輸送市場は2024年の723億4000万米ドルから33年までに2826億米ドルへと4倍規模に拡大するとの予測を公表した。この間の年平均成長率(CAGR)は3.96%を見込んでいる。特に食品や製薬の冷凍冷蔵物流や、EC(電子商取引)でのラストマイルサービスなどが成長をけん引するとしている。

レポートによると、日本ではECやB2C流通チャネルの急速な成長が道路貨物市場に大きな影響を及ぼしている。オンラインショッピングの増加によって、当日や翌日に到着する配送サービスが重要になり、柔軟で拡張性のある道路輸送システムの需要が高まっている。小売業者と運送事業者は、ラストワンマイル配送ネットワークを拡大するために提携を強化しており、配送時間を最適化するために、より小さな物流センターと都市の貨物ハブを活用している。この傾向は東京や大阪、名古屋などの大都市圏を中心に加速しており、都市物流サービスの強化が期待される。

日本の道路貨物市場は、全国展開する大企業と地域の中小事業者が混在しているのが特徴で、主要な物流企業はサービスの多様化を図るため、ほかの企業との戦略的提携や合弁、合併を進めている。地域の中小事業者は、生鮮食品のための温度制御された物流や専用のラストマイル配送ネットワークなどの特殊な輸送サービスで差別化を図っている。

また、環境対策も重要で、ハイブリッドトラックや電気トラックの導入が進んでいる。物流企業による燃料効率の高い技術や代替燃料、環境に優しいシステムの開発などへの投資も盛んになっている。

同社は「車両管理のデジタル化やラストマイル配送の最適化、持続可能な輸送システムの構築に注力する企業は、今後10年間でより大きなシェアを獲得する可能性がある。また、AIやIoT、自動輸送システムの統合で、さらなる運用パフォーマンスの向上も期待できる」としている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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