
▲ウインドチャレンジャー4基を搭載した新船型(出所:商船三井)
認証・表彰商船三井は8日、硬翼帆式風力推進装置「ウインドチャレンジャー」を4基搭載した新船型のLNG(液化天然ガス)運搬船について、ロイド船級協会(LR)から基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。韓国のHD現代重工業(HHI)、サムスン重工業(SHI)とそれぞれ共同開発しており、旗国としてマーシャル諸島とリベリアからも承認を得た。
新船型は貨物槽容積17万4000立方メートルのメンブレン型LNG船で、船橋を前方に配置する設計により4基の帆を効率的に搭載。1航海当たり最大30%、年間で15-20%の燃費削減効果が見込まれる。すでに2基搭載型の承認実績があるが、今回の設計では燃費効果をさらに高める狙いがある。同社は造船所や旗国とともに帆の配置、視界影響、非常時対応などのリスクアセスメントを実施し、安全性を確認。詳細設計を進め、実建造を視野に入れている。
商船三井は9日からイタリア・ミラノで開かれる「Gastech Exhibition & Conference 2025」に出展し、この新船型に関する展示や承認授与式典を予定する。同社は「環境ビジョン2.2」で2050年までのネットゼロを掲げ、35年までに80隻へのウインドチャレンジャー搭載を計画。今回の開発はその中間目標に向けた重要な一歩であり、LNG船の環境性能強化を通じて社会全体の脱炭素化にも貢献するとしている。
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