荷主分散型NewSQLデータベース「TiDB」(タイ・デー・ビー)を運用するPingCAP(東京都千代田区)は19日、販売プラットフォーム運営のひとまいる(旧・カクヤスグループ)とTiDBを活用した販売モデルの構築に向け、パートナーシップを結んだと発表した。
TiDBは、同社が独自開発した拡張性や互換性に優れたデータベースで、ゲーム業界、金融、EC(電子商取引)、物流などさまざまな業界で採用され、全世界で3000社以上の企業に導入されている。

(出所:PingCAP)
一方、酒類販売で成長した旧・カクヤスグループは成人人口の減少や1人当たりの酒類消費量の減少、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの参入による競争の激化といった市場環境の変化に対応するため、酒類販売から事業の範囲を拡大することにした。ことし7月、ひとまいるに社名を変更し、飲食店や一般消費者への多様なニーズに対応するため、さまざまな商品を取り扱う販売プラットフォームの構築を進めている。
これまでに構築した「カクヤスモデル」では、東京都23区に張り巡らした独自の物流網を活用し、注文から最短1時間で商品を配送。飲食店や一般家庭への「きめ細やかなお届け」は、他社にはない大きな強みだとしている。
新たな販売モデルを支えるデータ基盤として、両社はTiDBを使った共同検証を行い、その結果、パートナーシップを結ぶことになった。ひとまいるでは、多品目、高頻度な取引にリアルタイムに対応できる信頼性の高いデータ基盤を求めており、TiDBの拡張性や一貫性を高く評価した。
今後、ひとまいるではTiDBを活用しながら、カクヤスモデルによる物流網と、販売プラットフォームに掲載される多様な商材を掛け合わせることで、さらなる顧客満足の向上と取引先の拡大を図るとしている。
PingCAPでは「今回の検証を通じて、急速に変化する市場環境下でも、安定したシステム運用とリアルタイムなデータ活用が可能なことを確認できた。革新的な物流モデルとTiDBを掛け合わせ、さらなる顧客価値の創出と業界全体の進化に貢献していきたい」としている。
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