調査・データフェデックス(米国)はこのほど、アジア太平洋(APAC)13市場を対象とした欧州貿易に関する調査結果を公表し、マレーシア、シンガポール、インドネシアの中小企業(SME)で欧州向け取引量が大幅に伸長している実態を示した。欧州は依然として成長機会が大きい市場と位置づけられ、各国SMEの貿易拡大意欲も強い。
マレーシアでは、回答したSMEの87%が欧州向け取引量の増加を報告。英国・フランス・ドイツ・イタリアが主要市場で、需要拡大や有利な貿易政策が背景にある。欧州を顧客基盤の中核とする企業も増え、97%が今後1-2年で欧州市場への進出・拡大を計画している。
シンガポールでも86%が取引増を示し、欧州顧客比率や販売成長はAPAC平均を上回った。英国・ドイツ・フランスが主要市場で、デジタル活用や欧州向け商品開発が伸びを支えている。一方で、物流コストや通関規制が参入障壁として残り、既進出企業では関税や物流の複雑性が課題となっている。
インドネシアでは87%が取引増と回答。オランダ・ドイツ・フランスが主要市場で、欧州需要の強さが輸出拡大を後押しする。98%が物流障害や規制変更の影響を受けており、コストや関税負担が最大の懸念となった。特にインドネシア企業は、他国と異なり「デジタル化」を欧州貿易強化の最重要要素と位置づけている点が特徴だ。
共通ニーズは、低コスト物流、デジタルツールによるサプライチェーン管理、規制対応支援。フェデックスはアジア-欧州間で週5便を増便し、ベトナム-欧州間の輸送時間短縮などネットワーク強化を進めている。欧州側もアジア市場への関心が高く、「APACは主要な成長先」とする企業が87%に達した。
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