調査・データオンラインでの見積もり比較・受発注サービスを手がけるミツモア(東京都中央区)は27日、事務や経理、コールセンターの代行などBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスを導入する中小企業は、昨年からことしにかけ1年間で1.5倍に増加したとするレポートを公表した。
同社は人手不足が深刻なサービス、医療・福祉、飲食、運輸・物流、建設・工事、小売・卸売、製造の7業種を対象に、2023年10月からことし9月までの間、中小企業から寄せられた主要BPOサービスへの依頼データを分析。利用状況の動向などをまとめた。
調査件数は8808件で、23年10月から24年9月までと、24年10月から25年9月まで期間の依頼内容を比較した。
調査結果によると、両期間のサービス依頼件数を比較すると、全体で1.5倍に増加。採用や人材育成で苦労してきた企業からの相談が多いという。
サービス別に見ると、特に「事務代行」の伸びが顕著で、前年比5.16倍となった。 次いで「コールセンター代行」が2.99倍、「テレアポ代行」が2.85倍、「経理代行」が2.31倍と、いずれも大幅に増加している。
依頼者を業界別に見ると、医療・福祉業界での増加が顕著で、事務代行依頼は前年の9.33倍となった。医療・福祉業界は「医師の働き方改革」によって、医療・介護スタッフの労働時間上限が厳格化される一方、診療報酬などの事務作業の負担は減っていない。このため、給与計算や経理記帳、勤怠管理などのアウトソーシングを検討する施設や法人が多い。
また、BPOを導入する中小企業が増加した背景にはコロナ禍もあるといい、中小企業などの支援のために行われたゼロゼロ融資の返済が本格化し、採用や人件費に予算を割けない企業も増えている。
同社は調査結果について「人手不足が深刻な業界の中小企業で、BPOが採用やシステム導入に次ぐ第3の選択肢として急速に浸透していることが明らかになった」としたうえで、「BPOサービス市場全体の拡大にともない、業界に特化した専門性の高いサービスが増加していくことも考えられる」としている。
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